“液汁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えきじゅう28.6%
しる28.6%
みづ14.3%
したぢ14.3%
みず14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこに無理に作った遣瀬やるせ無い思いや不如意の果敢はかなさを、今度は常情以上の悲痛な液汁えきじゅうにして、まるで酢を好む人のようにも先生はむさぼすすったのかも知れません。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
それでも狡獪かうくわいすゞめためもみのまだかたまらないであま液汁しるごと状態じやうたいをなしてうちからちひさなくちばしんでしたゝかに籾殼もみがらこぼされた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
液汁みづしたばかりにやちつたえてえとも、そのけえしすぐなほつから」勘次かんじはおつぎを凝然ぢつてそれからもういびきをかいて與吉よきちた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
彼等かれらはそれから茶碗ちやわんはしもべたりとむしろうへいて、單純たんじゆんみづ醤油しようゆした液汁したぢひたして騷々敷さう/″\しく饂飩うどんすゝつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
人間の内心は実に変幻常なきもので、ちょっとうっかりしていると、いつの間にかもう怖ろしい蛆虫がわいて、そいつが忽ち人間の生命いのち液汁みずを遠慮会釈なく吸い取ってしまう。