“浸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひた41.9%
23.9%
10.3%
つか10.2%
にじ5.5%
びた3.2%
1.1%
した0.9%
しみ0.9%
0.6%
0.6%
0.2%
したゝ0.2%
しめ0.2%
ひたる0.2%
0.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
燃残もえのこりたるたいまつ一ツをたよりに人も馬もくびたけ水にひたり、みなぎるながれをわたりゆくは馬をたすけんとする也。
一時ひとゝきばかり海中かいちうひたつてつたが、其内そのうち救助すくひもとむるひとこゑきこえずなり
金と銀との花の盞から静かにこぼれ落ちる金と銀との花の芬香ふんかうは、大気の動きにつれて、音もなくあたりにとほり、また揺曳する。
水仙の幻想 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
縁側に腰かけて、ジャピイの頭をでてやりながら、目にみる青葉を見ていると、情なくなって、つちの上に坐りたいような気持になった。
女生徒 (新字新仮名) / 太宰治(著)
むこう岸はボーッと雨に煙り、折からいっぱいの上潮で、柳の枝の先がずっぷり水にかり、手長蝦だの舟虫がピチャピチャと川面かわもで跳ねる。
顎十郎捕物帳:24 蠑螈 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
一同はすぐに、胸まで水にかって追跡に移ったが、すでにボウトは、迫る夕靄ゆうもと立ち昇る水靄みずもやにまぎれて、影も形もなかった。
チャアリイは何処にいる (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
それが、見世もののおどりを済まして、寝しなに町の湯へ入る時は、風呂のふちへ両手を掛けて、横に両脚りょうあしでドブンとつかる。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
日曜にちえうになつたら、あさはやきてなによりもだい一に奇麗きれい首丈くびたけつかつて見樣みやう
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
三月四日のの事であった。宵に小降りのした雨上り、月は潜んでおぼろ、と云うが、黒雲がにじんで暗い、一石橋いちこくばしの欄干際。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
見ると其の人夫の頭を巻いた衣片にはなまなました血がにじんで、衣片の下からのぞいている頬から下の色は蒼黒くなって血の気が失せていた。
海神に祈る (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
わたくしも「はあ、今に行くわ」と返事をして相変らずぐず/\していますと、池上は結局それを悦んで、殆どわたくしの茶室へ朝夕入りびたりです。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「辰五郎兄いを助けるつもりで働いて下さるのは有難いが、何だか斯う、朝から晩までお常のところへ入りびたつて居ると、姐さんが可哀さうで」
摺り染めや叩き染めの技術も、女たちの間には目立たぬ進歩が年々にあつたが、で染めの為の染料が、韓の技工人てびとの影響から、途方もなく変化した。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
蒼海あをうみの鯨の蕪骨ぶこつみ酒のしぼりの粕にでししとす
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
非道ひどい奴になると玉蜀黍とうもろこしの喰い殻に油をしたした奴を、柳行李一パイ百円ぐらいで掴まされた事があるそうです。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
恋と涙と喜悦よろこびと楽しみとが、一つになつてかの女のかよわい全身をしたすやうにした。
百合子 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
其れから日本で喉を焼けば含嗽うがひをするのだが、この医者はぐつと嚥下のみおろして仕舞しまへ、うすると薬が喉の奥へ善くしみ込むからと云ふ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
窓の外には、見送の切符を握った正太が立って、何もかも惨酷むごいほど身にしみるという様子をしていた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
静子は、真蒼になりながら、洋服の腕のボタンの所を、電燈の真近に持つて行つた。それは紛ぎれもなく血だつた。一寸四方ばかり、ベツトリと血がじんでゐたのである。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
静子は、真蒼まっさおになりながら、洋服の腕のボタンの所を、電燈でんとうの真近に持って行った。それは紛ぎれもなく血だった。一寸四方ばかり、ベットリと血がじんでいたのである。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
摺り染めや、ち染めの技術も、女たちの間には、目立たぬ進歩が年々にあつたが、で染めの爲の染料が、韓の技工人テビトの影響から、途方もなく變化した。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
摺り染めや、ち染めの技術も、女たちの間には、目立たぬ進歩が年々にあつたが、で染めの爲の染料が、韓の技工人テビトの影響から、途方もなく變化した。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
で取りかゝりからもう熱がめる、きようが無くなる、しんから嫌氣いやけして了ツた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
落着いた然もしたゝるばかりの悦びと感謝の心で、私はペンを執りました。
青白き公園 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
それはどういう訳かと尋ねますとそれはヤクの堅い皮を水にしめして充分柔かにしないと縫うことが出来ないので二日位かかるという。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
才をして直ちに章をなす彼の文筆が、繪の具皿にひたるると同時に、忽ち堅くなつて、穂先の運行がねつとりすくんで仕舞つたのかと思ふと、余は微笑を禁じ得ないのである。
子規の画 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
東宮坊の資材となつて残つたのが、第二の太子安殿アデ皇子の教材となり、平城天皇となられても、深くみついてゐた「奈良魂」の出所は、此等の巻々などにありさうに思ふ。
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)