“浸込”の読み方と例文
読み方割合
しみこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
目と口に浸込しみこんで、中にいた器械の図などは、ずッしりくろがねたてのように洋燈ランプの前にあらわでて、絵の硝子がらすばっと光った。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
沢山の肉を焼く時にはその味を浸込しみこませるため鉄串かなぐしはしでポツポツと肉へあなを明けてもようございます。最初から一時間と二十分位焼けば豚のロースが出来ます。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
明日の朝の八時はいつもの通り強い日が空にも山にも港にも一面に輝いていた。馬車をてて山にかかったときなどは、その強い日の光が毛孔けあなから総身そうしん浸込しみこむように空気が澄徹ちょうてつしていた。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)