“浸潤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんじゅん46.7%
しんじゆん20.0%
にじ20.0%
うる6.7%
しみわた6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分では時々肩のりを感ずる位だけど、医者の言によれば右肺に大分浸潤しんじゅんがあるらしい、そして激変を憂うるとのことである。
恩人 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
此の二三日いとのやうな小雨こさめがひツきりなしに降續いて、濕氣しつきは骨のずゐまでも浸潤しんじゆんしたかと思はれるばかりだ、柱も疊も惡く濕氣しつけて、さはるとべと/\する。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
ただ鏡がものをうつ窓掛まどかけが風にふわふわ動く。そういうあたりまえのことにひょいと気がつくと何とも知れない涙が眼の奥から浸潤にじみ出るのだ。いつかもこういうことがあった。
売春婦リゼット (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
すわっているだけの物腰にも紛飾を透けて浸潤うるんでいる。
雛妓 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
森は早くから外国に留学した薩人で、長の青木周蔵とならんで渾身に外国文化の浸潤しみわたった明治の初期の大ハイカラであった。