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浸潤
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しんじゅん
ふりがな文庫
“
浸潤
(
しんじゅん
)” の例文
自分では時々肩の
凝
(
こ
)
りを感ずる位だけど、医者の言によれば右肺に大分
浸潤
(
しんじゅん
)
があるらしい、そして激変を憂うるとのことである。
恩人
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
政党政派の関係があらゆる商売取引に
浸潤
(
しんじゅん
)
し、政党への
顧慮
(
こりょ
)
なくしてはいかなる商売も成立しなかったことが、ひとつである。
糞尿譚
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
私は一冊の手帳を求め、
平生
(
へいせい
)
これを
懐中
(
かいちゅう
)
して居るようにした。そうすると霊気が
浸潤
(
しんじゅん
)
して、筆の運びが
迅
(
はや
)
いからである。
霊訓
(新字新仮名)
/
ウィリアム・ステイントン・モーゼス
(著)
先
(
ま
)
ずイタドリについていうならば、その北方の限界は越後であり、南端は土佐の海に及んで、中間にタチヒの領域を包み、九州には
僅
(
わず
)
かなる
浸潤
(
しんじゅん
)
の痕を見るのみである。
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
新聞社にいたころから時々自転車の上で弱い
咳
(
せき
)
をしていたが、あれからもう半年、右肺尖カタル、左肺
浸潤
(
しんじゅん
)
と医者が即座にきめてしまったほど、体をこわしていたのだった。
雨
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
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日本の本州の北端の寒村の一童児にまで
浸潤
(
しんじゅん
)
していた思想と、いまのこの昭和二十一年の新聞雑誌に於いて称えられている「新思想」と、あまり違っていないのではないかと思われる。
苦悩の年鑑
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
沖縄では仏法の
浸潤
(
しんじゅん
)
がなお浅く、
念珠
(
ねんじゅ
)
というものを知らぬ人が多いにもかかわらず、この草の実はよく知られ、これを緒に貫いて頸にかける風習も相応に普及している。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
“浸潤”の解説
浸潤(しんじゅん)とは、「浸」- しみること。「潤」-潤って水気を帯びることであり、
液体が少しずつしみ込み濡れること。
思想や勢力などが次第に浸透して拡散すること。
がん細胞が周囲の組織へ広がること。
リンパ球や白血球などの細胞が、炎症の起こっている部位に集まってくる状態。
局所麻酔薬などの薬剤を生体の組織に注入して周辺にその効果を及ぼす事。局所浸潤麻酔。
胸部X線検査上の異常陰影。肺浸潤。
等を意味する。ここでは、がん細胞の浸潤について説明する。
(出典:Wikipedia)
浸
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
潤
常用漢字
中学
部首:⽔
15画
“浸”で始まる語句
浸
浸々
浸水
浸染
浸込
浸透
浸礼
浸蝕
浸入
浸剤