苦悩の年鑑くのうのねんかん
時代は少しも変らないと思う。一種の、あほらしい感じである。こんなのを、馬の背中に狐が乗ってるみたいと言うのではなかろうか。 いまは私の処女作という事になっている「思い出」という百枚ほどの小説の冒頭は、次のようになっている。 「黄昏のころ私は …