“狐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きつね93.1%
ぎつね3.2%
きつ1.4%
こんこん0.7%
こん/\0.4%
けえね0.4%
キツネ0.4%
コンコン0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんだ、またこれをつてかへるほどなら、たれいのちがけにつて、這麼こんなものをこしらへやう。……たぶらかしやあがつたな! 山猫やまねこめ、きつねめ、野狸のだぬきめ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
君はさつきモロツコぎつねだとかつたねえ。どうしてどうしてちやんとわかるよ。それはほんとの毛ぢやないよ。ほんとの毛皮ぢやないんだよ
氷河鼠の毛皮 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
さすがに哀れとや思いけん、往きて寝て、夜深く出でにければ、女「夜も明けばきつにはめけんくだかけの、まだきに鳴きてせなをやりつる」
「谷中へ行ったんじゃありませんか。やはり、おこんこんの仲間で」
ガラツ八は胸のあたりで拳固げんこを泳がせて、おこん/\の眞似をして見せます。
けえねかあさん、おちゝを飲ましてくえないか。』
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
そしてその群をなして咲き誇っているところ、まるで火事でも起こったようだ。だからこの草にはキツネノタイマツ、火焔カエンソウ、野ダイマツなどの名がある。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
横手の衝立ついたて稲塚いなづかで、火鉢の茶釜ちゃがまは竹の子笠、と見ると暖麺ぬくめん蚯蚓みみずのごとし。おもんみればくちばしとがった白面のコンコンが、古蓑ふるみの裲襠うちかけで、尻尾のつまを取ってあらわれそう。
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)