“霜柱”の読み方と例文
読み方割合
しもばしら100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「上にもない——おや、變なことがあるぞ。畑をひどく荒してゐるが——。霜柱しもばしらをこんなにくだいて、土を掘つて何處かへ運んだ樣子だ」
するとしずかに石はなかから二つにわれて、やがて霜柱しもばしらがくずれるように、ぐさぐさといくつかに小さくわれていきました。
殺生石 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
ふゆになると霜柱しもばしらつのでにはへはみんな藁屑わらくづだの蕎麥幹そばがらだのが一ぱいかれる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
寒い冬がやってきました。かえるたちのもぐっている土の上に、びゅうびゅうと北風がふいたり、霜柱しもばしらが立ったりしました。
二ひきの蛙 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
朝のうちは霜柱しもばしらが立つが、陽がのぼると相変らず春のようないい陽気。河岸ッぷちの空地の草の上に陽炎かげろうがゆらめく。
顎十郎捕物帳:07 紙凧 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
垣根かきねきわは、ながふゆあいだは、ほとんど毎朝まいあさのように霜柱しもばしらって、そこのこおっていました。
小さな草と太陽 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「御めっちの知った事じゃねえ。黙っていろ。うるせえや」と云いながら突然後足あとあし霜柱しもばしらくずれた奴を吾輩の頭へばさりとびせ掛ける。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
見れば、えりもとからびんに、霜柱しもばしらわったように、無数むすうはりゆびにさわった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何という図太さだ! 何という「働く者」の図太さだ‼ 黄色い朝暾あさひのなかに音をたてて崩れてゆく足許あしもと霜柱しもばしらをみつめながら、鷲尾は呆然ぼうぜんとたちすくんでしまった。——
冬枯れ (新字新仮名) / 徳永直(著)
ところが、ある霜柱しもばしらのたったつめたい朝でした。
狼森と笊森、盗森 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)