“遠雷”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えんらい46.2%
とほいかづち23.1%
かみなり7.7%
とおかみなり7.7%
とおなり7.7%
フェルネスドンネルン7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どこかでは既に雨が降っているのか、白く光って見あげるようにむくむくともりあがった入道雲の方向で、かすかな遠雷えんらいのとどろきがして居る。
糞尿譚 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
かそかなる遠雷とほいかづちを感じつつひつそりと桜さき続きたり
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
「皆んな顏を揃へて、二階の遠雷かみなりの濟むのを待つて居た樣ですよ」
或は遠雷とおかみなりのように聞え、或は浪の音のようでもあり、又は火吹達磨ひふきだるまが火を吹いてるようにも思われれば、ゴロタ道を荷馬車が通る音のようにも思われる。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
その時、霧を通して見るようなほの赤い江戸の夜空に、大砲おおづつのように鳴り渡る遠雷とおなりの響を聞いたことだけを与惣次ははっきり記憶えている。
おお遠雷フェルネスドンネルン! と気がついた頃には、雲はもう真白な霧になって、ひたひたと私達の後ろから包みはじめた、そして間もなく、氷と雪と、真白な霧の間を、サクリサクリ積雪を踏んで
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)