“大砲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たいほう39.4%
おおづつ30.3%
おほづつ15.2%
たいはう6.1%
おほづゝ3.0%
ほづつ3.0%
やつ3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
カルネラは昔の力士の大砲たいほうを思い出させるような偉大な体躯たいくとなんとなく鈍重な表情の持ち主であり、ベーアはこれに比べると小さいが
映画雑感(Ⅲ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
大砲おおづつで権現堂の堰を壊してお江戸を水浸しにしてしまうともいいますし……聞いていて私、何だか自棄やけになりそうで困ってしまった」
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
大砲おほづつは僕等の小学時代に、——常陸山ひたちやまうめたにの大関だつた時代に横綱を張つた相撲すまふだつた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
こりゃ此處こゝに四十りゃうある、わし毒藥どくやくを一もんめほどってくりゃれ、すぐ血管けっくわん行渡ゆきわたって饜果あきはてた飮主のみぬし立地たちどころなすやうな、また射出うちだされた焔硝えんせうおそろしい大砲たいはう胴中どうなかからはげしうきふはしるやうに
「今、地内で淺川の旦那が、大砲おほづゝの番してる兵隊さんにぼろくそに叱られやはりましたで。」と、大聲で言つた。
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
赤色せきしよく大砲ほづつの近く、今し昼寝をしてゐたが
僕は、本船のまえは仏蘭西フランス船にいたんですが、あれに、こういう大砲やつの一、二門もあったらなア。なにしろね、船に魚雷を喰わせやがって、悠々と現われてくるんです。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)