“たいほう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大鵬35.7%
大砲31.0%
大宝7.1%
大方4.8%
大法4.8%
大鳳4.8%
太保2.4%
大保2.4%
大封2.4%
太鳳2.4%
泰䙜2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
燕雀えんじゃくいずくんぞ大鵬たいほうこころざしを知らんやですね」と寒月君が恐れ入ると、独仙君はそうさと云わぬばかりの顔付で話を進める。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
砲兵隊ほうへいたいとみえて、うまが、大砲たいほうや、いろいろのものをせたくるまいて、あとからも、あとからも、ガラガラとつづきました。
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
まあ話の順でございますからお聞き下さいまし、文武もんむ天皇即位の五年、対馬国つしまのくにより金を貢す、よって年号を大宝たいほうと改むということを国史略を読んだから私共は知っています。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
意外にも奇怪千万せんばんなる寃罪えんざいの因となりて、一時妾と彼女と引き離されし滑稽談こっけいだんあり、当時の監獄の真相をつまびらかにするの一例ともなるべければ、今その大概を記して、大方たいほうの参考に供せん。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
うすもやのような暮気があたりを包んで、押上おしあげ柳島やなぎしまの空に夕映ゆうばえの余光がたゆたっていたのもつかのま、まず平河山法恩寺をはじめとして近くに真成しんせい大法たいほう霊山れいざん本法ほんぽう永隆えいりゅう本仏ほんぶつなど寺が多い
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
飛行潜水艦『富士』は、三百キロの快速力で、大鳳たいほうのように、月夜の空をかけって行く。
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
見えないはず、これは神行太保たいほうが使いに化けて、一令を触れ、またたちまち、宙をけ去ッてしまったものであったらしい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
不幸にして宋江そうこうの予感があたったわけである。——すなわち、神行太保たいほう戴宗たいそうが、武松ぶしょうに会って
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして大保たいほうに任じ、あまつさへ、貨幣鋳造、税物の取り立てに、恵美家の私印を勝手に使用してよろしいといふ政治も恋も区別のない出鱈目な許可を与へたのである。
道鏡 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
越後の上杉景勝の国替のあとへ四十五万石(或は七十万石)の大封たいほうを受けて入ったが、上杉に陰で糸をかれて起った一揆いっきの為に大に手古摺てこずらされて困った不成績を示した男である。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
天明の頃、肥後の医師に富田太鳳たいほうなるものあり、慷慨こうがいにして奇節あり、高山彦九と交驩こうかんし、つとに尊王賤覇の議を唱う。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
例せば『呂覧』に載せた和山の吉神泰䙜たいほうかたち人のごとく虎の尾出で入るに光あり、能く天地を動かし雲雨を興す、小説『西遊記』などに虎の怪多きを見て