大宝たいほう)” の例文
旧字:大寶
古い歴史のある御坂越みさかごえをも、ここから恵那えな山脈の方に望むことができる。大宝たいほうの昔に初めて開かれた木曾路とは、実はその御坂を越えたものであるという。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
まあ話の順でございますからお聞き下さいまし、文武もんむ天皇即位の五年、対馬国つしまのくにより金を貢す、よって年号を大宝たいほうと改むということを国史略を読んだから私共は知っています。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
新吉は別にかせぎもなく、ことには塩梅が悪いので、少しずつ酒でも飲んではぶら/\土手でも歩いたり、また大宝たいほうの八幡様へ参詣にくとか、今日は水街道、或は大生郷おおなごうの天神様へ行くなどと
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)