“御坂越”の読み方と例文
読み方割合
みさかごえ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古い歴史のある御坂越みさかごえをも、ここから恵那えな山脈の方に望むことができる。大宝たいほうの昔に初めて開かれた木曾路とは、実はその御坂を越えたものであるという。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
美濃境にある恵那山えなさんを最高の峰として御坂越みさかごえの方に続く幾つかの山嶽さんがくは、この新築した家の南側の廊下から望まれる。半蔵が子供の時分から好きなのも、この山々だ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
古代の人の東征とは切り離して考えられないような古い歴史のある御坂越みさかごえのあたりまでが、六月の朝の空にかたちをあらわして、戦地行きの村の子を送るかに見えていた。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)