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おほかた
語句 | 割合 |
大方 | 92.3% |
大概 | 3.1% |
多數 | 1.5% |
大分 | 1.5% |
概略 | 1.5% |
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わびしさ……
侘しいと
言ふは、
寂しさも
通越し、
心細さもあきらめ
氣味の、げつそりと
身にしむ
思の、
大方、かうした
時の
事であらう。
と
云に幸八は
委細承知なしシテ又親方
何處迄御出と
聞に藤八は
然ばサ先は
確と知れぬが
大概箱根
前後位と思へば
能と云を
既に
夜深く、
加ふるに
當夜は
浪穩にして、
船に
些の
動搖もなければ、
船客の
多數は
既に
安き
夢に
入つたのであらう、たゞ
蒸滊機關の
響のかまびすしきと
指て立ち出でたり然るに重四郎の段右衞門は
暫くの
足休めと思ひの
外見世の
繁昌大分ならず何不足も無き身分と成しかば一
生涯此家にて我は終らんと其後は惡事も
成ず暮しけるが或日
表の方より來りて旦那は御家にかと
問者あるを
概略藤五郎の事
成んが大岡殿の
仁心にて藤五郎家來と申越れしと見えたりとて
早速用人の
伴佐十郎と
言者越前守殿役所へ罷出ければ越前守殿佐十郎を