“深”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふか72.8%
ぶか7.8%
ふ7.3%
ふけ3.5%
フカ1.8%
ぶけ1.3%
ふかく1.0%
ふかき0.8%
しん0.8%
こ0.5%
じん0.3%
おく0.3%
さ0.3%
さが0.3%
ふかい0.3%
ふかさ0.3%
ふこ0.3%
ぶ0.3%
ぶこ0.3%
み0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
檜木(ひのき)、椹(さはら)、明檜(あすひ)、槇(まき)、𣜌(ねず)——それを木曾(きそ)の方(はう)では五木(ごぼく)といひまして、さういふ木(き)の生(は)えた森(もり)や林(はやし)があの深(ふか)い谷間(たにあひ)に茂(しげ)つて居(ゐ)るのです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
なんでも、青(あお)いかえるを針(はり)につけて、どろ深(ぶか)い川(かわ)で、なまずを釣(つ)り、山(やま)から流(なが)れてくる早瀬(はやせ)では、あゆを釣(つ)るのだという話(はなし)でした。
都会はぜいたくだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
明後日(あさッて)が初酉(はつとり)の十一月八日、今年はやや温暖(あたた)かく小袖(こそで)を三枚(みッつ)重襲(かさね)るほどにもないが、夜が深(ふ)けてはさすがに初冬の寒気(さむさ)が身に浸みる。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
手前(てめえ)が殺したんでなけりゃア外(ほか)に敵が有るのだから敵討をしようじゃアねえか、手前お賤と疾(と)うから深(ふけ)え中で逢引するなア種が上って居るが
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
作家(サッカ)ドウシハ、片言満了(ヘンゲンマンリョウ)。貴作(キサク)ニツキ、御自身(ゴジシン)、再検(サイケン)ネガイマス。真偽看破(シンギカンパ)ノ良策(リョウサク)ハ、一作(イッサク)、失(ウシナ)エシモノノ深(フカ)サヲ計(ハカ)レ。「二人(フタリ)殺(コロ)シタ親(オヤ)モアル。」
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
半「本心の何のとってお前さんも疑ぐり深(ぶけ)え、私(わっち)が本心の証拠には、山三郎が来たら手初めの奉公に、一番山三郎を瞞(だま)かして見せましょう」
其余(そのよ)の四郡(ぐん)は雪のつもる㕝三郡に比(ひ)すれば浅し。是を以論(ろん)ずれば、我住(わがすむ)魚沼郡は日本第一に雪の深(ふかく)降(ふる)所なり。
随(したがつ)て下(ふれ)ば随(したがつ)て掃(はら)ふ処(ところ)は積(つん)で見る事なし。又地にあれば減(へり)もする也。かれをもつて是をおもへば、我国の深山幽谷(しんざんいうこく)雪の深(ふかき)事はかりしるべからず。
一研(けん)一擦(さつ)、三深(しん)九浅(せん)、緊々(きんきん)縮々(しゅくしゅく)、などという表字法にみても、別してこの裴如海(はいにょかい)ひとりがそう傑出した色坊主であったわけでもあるまい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、父親の返辞がないので、何心なくふりかえって見ると、眠元朗は悒悒(ゆうゆう)した眼で何か考え深(こ)んでいるらしかった。——その眼の表情はいつか母親の眼の上にもあった表情だ。
みずうみ (新字新仮名) / 室生犀星(著)
般若の哲学 これから申し上げるところは、「観自在菩薩(かんじざいぼさつ)、深(じん)般若波羅蜜多を行(ぎょう)ずる時、五蘊(うん)は皆空なりと照見(しょうけん)して、一切の苦厄(くやく)を度(ど)したもう」
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
いやもっと、深い、松本から七里も深(おく)へ入った、飛騨(ひだ)の山中——心細い処で……それでも小学校もありゃ、郵便局もありましたっけが、それなんぞも焼けていたんでございましてね。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
渠等(かれら)は己(おのれ)を拒(こば)みたる者(もの)の店前(みせさき)に集(あつま)り、或(あるひ)は戸口(とぐち)に立並(たちなら)び、御繁昌(ごはんじやう)の旦那(だんな)吝(けち)にして食(しよく)を與(あた)へず、餓(う)ゑて食(くら)ふものの何(なに)なるかを見(み)よ、と叫(さけ)びて、袂(たもと)を深(さ)ぐれば畝々(うね/\)と這出(はひい)づる蛇(くちなは)を掴(つか)みて
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
卯平(うへい)は竹(たけ)の火箸(ひばし)の光(さき)で落葉(おちば)を少(すこ)し透(すか)すやうにして灰(はひ)を掻(か)き立(た)てゝ見(み)ても火(ひ)はもうぽつちりともなかつたのである。彼(かれ)はそれから燐寸(マツチ)を深(さが)して見(み)たが何處(どこ)にも見出(みいだ)されなかつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
其處(そこ)には毛蟲(けむし)や其(そ)の他(た)の淺猿(あさま)しい損害(そんがい)が或(あるひ)は有(あ)るにしても、しと/\と屡(しば/\)梢(こずゑ)を打(う)つ雨(あめ)が空(そら)の蒼(あを)さを移(うつ)したかと思(おも)ふやうに力強(ちからづよ)い深(ふかい)い緑(みどり)が地上(ちじやう)を掩(おほ)うて爽(さわや)かな冷(すゞ)しい陰(かげ)を作(つく)るのである。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ことに基督彼自身の言行録は国人に捨てられざるもののいかでその広(ひろさ)その深(ふかさ)を探り得べけんや、然り余は余の国人に捨てられてより世界人(Weltmann)と成りたり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
殊に今双眼鏡の中に入って来たカルロ・ナイン嬢の姿を見ると一層この感を深(ふこ)うしたのであった。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ま深(ぶ)かにかぶった手拭(てぬぐ)いのため、瞳もかくれてしまいそうだったが、そのときひょいと彼の方を見あげ、すると、彼女のみひらかれた瞼(まぶた)は
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
そいから綿貫だんだん頭上らんようになりましてんけど、それだけかいって陰険になって、蔭では一層疑がい深(ぶこ)なりましてん。
卍 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
中に深(み)雪つもる夜の明星かとばかり紫匂ふダイヤモンド、此指輪(ゆびわ)は彼人の手に日頃光しそれよ白ばらは二人が紀念(きねん)の、さゝやきし其時の息やこもるなつかしやとばかりつく息も苦氣(くるしげ)なり。
うづみ火 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)