ふかき)” の例文
したがつふれしたがつはらところつんで見る事なし。又地にあればへりもする也。かれをもつて是をおもへば、我国の深山幽谷しんざんいうこく雪のふかき事はかりしるべからず。
隣村りんそん平野村の名主なぬし甚左衞門は平澤村の甚兵衞名主のおととなるがこれも至つて慈悲じひふかきものにてお三ばゝまよ歩行あるく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
これ東南寸雪すんせつの国の事也、北方丈雪ぢやうせつの国我が越後の雪ふかきところの雪吹は雪中の暴風はやて雪を巻騰まきあぐるつぢかぜ也。雪中第一の難義なんぎこれがために死する人年々也。
失なひて殘念ざんねんなりと罵詈狂のゝしりくるひ歩行候ゆゑ甚兵衞も迷惑めいわくに存じ隱居所いんきよじよを追出せしにお三婆は宿やどなしとあひなりしを隣村りんそんの名主甚左衞門といふ者當村の名主なぬし甚兵衞がおとゝにて慈悲じひふかきひとにて是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
蒲原かんばら郡の新潟にひがたは北海第一のみなとなれば福地たることろんまたず。此余このよ豊境はうきやうしばらくりやくす。此地皆十月より雪る、そのふかきあさきとは地勢ちせいによる。なほすゑろんぜり。
蒲原かんばら郡の新潟にひがたは北海第一のみなとなれば福地たることろんまたず。此余このよ豊境はうきやうしばらくりやくす。此地皆十月より雪る、そのふかきあさきとは地勢ちせいによる。なほすゑろんぜり。