“緑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みどり84.6%
みど3.7%
あを2.9%
あお2.2%
グリーン1.5%
りょく1.5%
りよく1.5%
えん0.7%
ろく0.7%
アヲ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、コップのなかにはいった、みどりあおあか、いろいろのさけいろに、ぼんやりとれていますと、うとうとと居眠いねむりをしたのでした。
銀のつえ (新字新仮名) / 小川未明(著)
六畳の座敷はみどり濃き植込にへだてられて、往来に鳴る車の響さえかすかである。寂寞せきばくたる浮世のうちに、ただ二人のみ、生きている。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それは三叉のあをみがかつた漿果があつて種子を包んでゐる。そして、折々、これらの漿果の一つが大きな音響を発して爆裂する。
卓上演説 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
あおい藻などが浮き、鏡のように動かない古池に、ぽっつり夢のように浮いている睡蓮の花を見たら、きっと、泣き出したに相違ありません。
季節の植物帳 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
いろいろグリーン段階ステーヂ
春と修羅 第二集 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
サルオガセがぶら下ったり、山葡萄やまぶどうからんだり、それ自身じしん針葉樹林の小模型しょうもけいとも見らるゝ、りょくかつおう、さま/″\の蘚苔こけをふわりとまとうて居るのもある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
けつしておろかなる船長せんちやうふがごとき、怨靈おんれうとかうみ怪物ばけものとかいふやう得可うべからざるものひかりではなく、りよくこう兩燈りようとうたしかふね舷燈げんとう
ことほか御機嫌ごきげんで、「村の祭が、取り持つえんで——」という、卑俗ひぞくな歌を、口ずさんでいましたが、ぼくの寝姿をみるなり
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
「オイ、ろくさん、何をぼんやりしてるんだな。ここへ来て、お前も一杯御相伴おしょうばんにあずかんねえ」
踊る一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
読みさしの頁をみるとなんだか胸を蒸気でされるやうだつた。暑さは幾らでも募つてゐた。庭の池の水がアヲ黒くドロドロになつて、囲りの木の葉が動かずにヂツトそれを覗き込んでゐた。
耕二のこと (新字旧仮名) / 中原中也(著)