“軟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やわらか31.7%
やわら28.6%
やわ12.7%
やはら9.5%
やはらか8.7%
なよ2.4%
そよ1.6%
やは1.6%
やつ0.8%
しな0.8%
0.8%
やらか0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
第十八 嫁菜よめな飯 春になって野へ嫁菜が出ましたらやわらかい若芽を摘んで塩湯で一旦いったん湯煮て水へ二、三時間漬けておくとアクが出ます。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
しかしながら色は必ずしも白色でなければならぬとは限らない、印度インドの女の皮膚の色には別なやわらかみとなめらかな光沢があって美しい
楢重雑筆 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
軽い寝息、吐いて吸うやわらかな女の寝息、すういすういと竜之助の魂に糸をつけて引いて行くようです。ややあって寝返りの音。
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
このほねつのいしよりもやはらかいのでありますけれども、また一方いつぽうにはいしよりもつよくてをれやすくないといふことがその特長とくちようであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
ふくろ(がく)はからだ一尺いつしやくもあり、暗褐色あんかつしよく羽毛うもうあしまでかぶつてゐます。はね非常ひじようやはらかですからぶときにおとがしません。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
蒸しあつなよかぜものあまあせれつつ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
紅蓮白蓮のにほひゆかしく衣袂たもとに裾に薫り来て、浮葉に露の玉ゆらぎ立葉に風のそよける面白の夏の眺望ながめは、赤蜻蛉菱藻ひしもなぶり初霜向ふが岡の樹梢こずゑを染めてより全然さらりと無くなつたれど
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
而して誰がみさしたのか、眩ばゆい食卓の一角からやはらかな珈琲の吐息がたちのぼる。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
篦棒べらぼう、さうだやつけえつらかぜとこあるけるもんぢやねえ」ぢいさんはむきにつていつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
柔い黒羅紗くろらしゃ外套がいとう色沢いろつや、聞きれるようなしなやかな編上げの靴の音なぞはいかに彼の好奇心をそそったろう。何時の間にか彼も良家の子弟の風俗を学んだ。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
たけなる髪をうしろに結びて、りたるきぬへたる帯、やつれたりとも美貌びばうとはが目にも許すべし。
軒もる月 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
らふよりやらかをとがひしてゝ
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)