“吹”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
89.0%
ふき4.5%
ふか2.2%
ふい1.1%
すい0.6%
ふく0.4%
ぷく0.4%
0.2%
のみ0.2%
ふっ0.2%
(他:5)1.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まるで、ねやを共にする男へなんぞの色気いろけは、大嵐おおあらしの中へき飛ばしたかのように、自分一人で涙を楽しんでいる風なのだ。
魚の序文 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
まアいよ/\……此処こゝを明けて置いては、雪がむからはや此処これへおはいり、……乃公わしが寒いから……。
ふゆばんには、さむい、すような北風きたかぜが、用捨ようしゃなく、屋根やねうえきまくりました。
どこかに生きながら (新字新仮名) / 小川未明(著)
一陣いちじんまた一陣いちじんふききたつて、いましも、海蛇丸かいだまる粉韲ふんさいしたる電光艇でんくわうてい
まはりまはつて、いへはひれないとはへんだ、とおもふと、戸外おもてふきすさぶかぜのまぎれに、かすれごゑせきして
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
硫化水素の臭いが四辺をこめ、山や丘陵や、赤松や、濛々もうもうたる蒸気の間から、ふきなびく風のまにまに隠見する趣きは、一種の地獄風景観を形作る。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
徹宵よっぴて眠られなかったお島は、熱病患者のようにほてったほおを快い暁の風にふかれながら、野良道を急いだ。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
年頃としごろめで玉ひたる梅にさへ別れををしみたまひて「東風こちふかば匂ひをこせよ梅の花あるじなしとて春なわすれぞ」此梅つくしへとびたる事は挙世よのひとの知る処なり。
年頃としごろめで玉ひたる梅にさへ別れををしみたまひて「東風こちふかば匂ひをこせよ梅の花あるじなしとて春なわすれぞ」此梅つくしへとびたる事は挙世よのひとの知る処なり。
それは「どうも困ります」のくもった日で、桑畑をふいて来る湿った風は、宿の浴衣ゆかたの上にフランネルをかさねた私の肌に冷々ひやひやみる夕方であった。
磯部の若葉 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
あるいは兵制は甲州流がいと云て法螺ほらの貝をふいて藩中で調練をしたこともある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ト、ツンと済まして空嘯そらうそぶき、烟草たばこふいている。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
すい角笛つのぶえとともに、龐統は一軍をあつめて、徐々じょじょ、涪水関の下へ近づいて行った。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると、蕭々しょうしょうたる平沙へいさよし彼方かなたにあたって、一すい犀笛さいぶえが聞えたと思うと、たちまち、早鉦はやがねや太鼓がけたたましく鳴りひびいた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さよう、抱朴子にありました。一口にいえば気息の調和で。心臓から出ずる気、と称し、脾臓ひぞうから出ずる気、と称し、腎臓から出ずる気、すいと称し、肝臓から出ずる気、きょと称し、肺臓から出ずる気、と称す。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
さかだてたるは木葉このはに風のふくごとし、
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)
かぜふくごとし、
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「寒いッたッて、箆棒べらぼうに寒い晩だ。酒はめてしまッたし、これじゃアしようがない。もうなかッたかしら」と、徳利を振ッて見て、「だめだ、だめだ」と、煙管きせるを取り上げて二三ぷく続けさまに煙草をんだ。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
ト言ッたが、なかなかおちついたもので,それから悠然ゆうぜんと、ダロク張りの煙管きせるへ煙草を詰め込み、二三ぷくというものは吸ッては吹き出し、吸ッては吹き出し、それからそろそろ立ち上ッて、どッかと上り鼻へ腰を掛けて、ゆッくりと草鞋をはき出した。
初恋 (新字新仮名) / 矢崎嵯峨の舎(著)
紫羅傘いちはつだよ、この山にはたくさんく。それ、一面に。」
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さて是より熊のはなし也、今一盃たまはるべしとてみづからつぎてしきりにのみこしより烟艸帒たばこいれをいだしてたばこのみなどするゆゑ
元町の家主は大騒ぎで心配をして居るという兼松の注進で、さては無理に喧嘩をふっかけて弟子師匠の縁を切り、書付の日附を先月にしたのは、恩ある己達を此の引合に出すまいとの心配であろうが、此の事を知っては打棄って置かれない
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お大は頭腦あたまも體も燃えるやうなので、うちじつとしてゐる瀬はなく、毎日ぶら/\と其處そこら中彷徨うろつきまはつて、妄濫むやみやたらと行逢ふ人に突かゝつて喧嘩をふつかけて居る。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
だが、さけんで反応はんのうがなかったように、そのかいがとおく八ごうへ鳴りひびいていっても、外城そとじろさくから、こたえきの合わせがいが鳴ってこなかった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
思ふに「上り」を語原と主張する為には、五月幟風のき・吹き流しの類を「のぼり」と言うた確かな証拠が見出されてから、マタの御相談である。
まといの話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
しかし延宝えんぱう天和てんなかんの芭蕉は誰でも知つてゐるやうに、「憶老杜ラウトヲオモフ髭風ヒゲカゼフイ暮秋ボシウタンズルハゾ」「夜着は重し呉天ごてんに雪を見るあらん」以下、多数に海彼岸の文学を飜案した作品を残してゐる。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
あるじはと 人もし問はゞ、軒の松 あらしといひて、フキかへしてよ(阿須波山にすみけるころ)
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)