“ふつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:フツ
語句割合
19.0%
19.0%
9.5%
4.8%
4.8%
不釣4.8%
偶然4.8%
4.8%
富津4.8%
布都4.8%
4.8%
4.8%
4.8%
4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ルオフ・メリコフ——三十二歳、白系韃靼人はくけいだったんじん。ギリシャ正教徒せいきょうと。前近衛このえ中隊長。えいどくふつ西せいの各国語に通じ、少しくビルマ語をも解す。兄はビルマ在住の貿易商。
戦雲を駆る女怪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
ところへ、御新造ごしんぞきみさんが、病氣びやうきこと引籠ひきこもり、とあつてしばらくふつ姿すがたえぬ。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なまりおもりかとおもふ心持こゝろもちなにでゞもあるからんと、二三ふつたが附着くツついてそのまゝにはれないから、何心なにごゝろなくをやつてつかむと、なめらかにひやりとた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
大體だい/\おいてその大部分だいぶぶん太古たいこより傳來でんらいせる日本固有にほんこいう言語げんごおよ漢語かんごをそのまゝれたもの、またはこれを日本化にほんくわしたもので、一西洋各國せいやうかくこくたとへばえいふつどく西せい
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
英米えいべいせうすれば、靡然ひぜんとして英米えいべいはしり、獨國どくこく勢力せいりよくれば翕然きうぜんとして獨國どくこくき、佛國ふつこく優位いうゐむれば、倉皇さうこうとしてふつしたがふならば、わが獨立どくりつ體面たいめん何處いづこにありや。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
待兼て居る成らん因て明あさは是非とも出立致し度と言けるに長庵否々いや/\此通り雨もふつて居ることゆえ明日あしたは一日見合せて明後日あさつて出立しゆつたつなすべしととゞめけれ共十兵衞は是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
苦しめしがもし此事母樣の御みゝに入ては猶々病氣の障りと包む程なほ心苦しく思案にくれて居る中に早十二月も廿五日とせまりしかば今四五日の間に金子調達てうだつなさゞれば一夜明るより母樣に藥もまゐらせられずさりとて何程かんがへてもふつて來る金も有まじいつそ田原町へいたり是程迄に難儀の譯を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そんなものに答え返す代わりに——(答え返そうとしても彼にはそれが果たしてできたろうか?)——彼は自分の出版者との無益な不釣ふつり合いな自負心の争いに固執していた。
偶然ふつと此咄が嬢様のお耳に入つたから、嬢様は吃驚びつくり遊ばして飛んでもない事をしたと後悔をなすつた。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
松公はこの四五日、姿も見せない。お大は頭腦あたまも體も燃えるやうなので、うちじつとしてゐる瀬はなく、毎日ぶら/\と其處そこら中彷徨うろつきまはつて、妄濫むやみやたらと行逢ふ人に突かゝつて喧嘩をふつかけて居る。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
砲台のある上総かずさ富津ふつ、『延喜式神名帳じんみょうちょう』及び『三代実録』天安二年十月の条に見えている伊予越智おち郡の布都ふつ神社の布都などもおそらくは右のフトであろう。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
砲台のある上総かずさ富津ふつ、『延喜式神名帳じんみょうちょう』及び『三代実録』天安二年十月の条に見えている伊予越智おち郡の布都ふつ神社の布都などもおそらくは右のフトであろう。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
〔評〕三條公の筑前に在る、或る人其の旅況りよきやう無聊むれうさつして美女を進む、公之をしりぞく。某氏えんひらいて女がくまうく、公ふつ然として去れり。
ふつさりとむすんでさげたその姫樣ひいさまおびくはへたり、くちをなめたりして、落着おちついたふうでじやれてゐるのを、附添つきそひが、つとつけて、びツくりして、しつ! といつてひやつた。
迷子 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
きょうたりふつたり、煙波糢糊もこ、水光天に接するばかり、何も無くして水ばかりであった。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
刎起はねおきる、と、起きた正面に、白い姿が、ふつとある!
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)