“走”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はし60.9%
20.4%
4.1%
2.7%
ぱし2.3%
ばし1.8%
はしら1.6%
わし0.9%
かけ0.7%
はしり0.7%
そう0.7%
0.5%
おもむ0.2%
ある0.2%
0.2%
すべ0.2%
たばし0.2%
はしらす0.2%
はせ0.2%
ばせ0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
ハシ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また、ばたんと機械きかいがまわって、ピリッピリッとると、ゴウッとはしってきたくるまきゅうまって、まっていたくるまはしすのです。
はととりんご (新字新仮名) / 小川未明(著)
三が日の晴着はれぎすそ踏み開きてせ来たりし小間使いが、「御用?」と手をつかえて、「なんをうろうろしとっか、はよ玄関に行きなさい」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
近くのいそ茶屋で、そのまま歓送の宴が張られた。遅れせに見送りに来た藩士も加えて、人数はいつか二十名近くにもなっている。
濞かみ浪人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
然し婦人連は悉く熱心に見てゐる。そのうちでも美禰子とよし子は尤も熱心らしい。三四郎は自分も無分別にけて見たくなつた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「わたしは、ちょっと今、手がすいておりますから、それでは、わたしが壁辰の親方をひとぱしりに迎いに参りましょうか」
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
風を切り、夜を裂き、大地にかんばしる音を刻んで、呪いの尽くる所まで走るなり。野を走り尽せば丘に走り、丘を走り下れば谷に走り入る。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ぞ出帆したり追々おひ/\かぜも少し吹出ふきいだ眞帆まほを七分に上てはしらせハヤ四國のなだを廻りおよそ船路ふなぢにて四五十里もはしりしと思ふ頃吉兵衞はふねみよしへ出て四方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
我は身をわがたのもしき伴侶ともによせたり、我またいかで彼を觸れてわしるをえんや、誰か我を導いて山に登るをえしめんや 四—六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
よくあんな紳士的な服装なりをして汗も出さずにかけられる事だと思うくらいに早く走ける。もっとも足も長かった。身のたけは六尺近くある。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ぞ出帆したり追々おひ/\かぜも少し吹出ふきいだ眞帆まほを七分に上てはしらせハヤ四國のなだを廻りおよそ船路ふなぢにて四五十里もはしりしと思ふ頃吉兵衞はふねみよしへ出て四方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
なんとせんみち間違まちがへたり引返ひきかへしてとまた跡戻あともどり、大路おほぢいづれば小路こうぢらせ小路こうぢぬひては大路おほぢそう幾走いくそうてん幾轉いくてんたつゆきわだちのあとながひきてめぐりいづればまた以前いぜんみちなり
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
つまるところは議論——ただ空論にしってしまうことが、今日の倫理説の傾向かたむきである。
今世風の教育 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
((田忌))ただちに大梁たいりやうおもむく。しやう龐涓はうけんこれき、かんつてかへれり。(四二)せいぐんすですでぎて西にしす。
されば家事その他世の交際にいたるまでも。全権は浜子一人に帰して。女尊主義を主張し。自身はお手車で飛びあるけども。旦那様は腰弁当にて毎朝毎朝出かけて行き。かえりには観音坂下まで。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
「愛」はすなはち馳せりつ、馳せ走りながら打泣きぬ。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
みんな私が悪かったんで、つい迂闊うっかり口をすべらしたんでね
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ここにその御刀みはかしさきに著ける血、湯津石村ゆついはむらたばしりつきて成りませる神の名は、石拆いはさくの神。次に根拆ねさくの神。次に石筒いはづつの神。
まろびながら雪をまろめ次第しだいに大をなし、幾万斤いくまんきんの重きをなしたるもの幾丈いくぢやうの大石をまろばはしらすがごとく、これが為にあわ/\しき雪おしせかれて雪の洪波つなみをなして大木を根こぎになし
これを見てみな打ゑみつゝ炉辺ろへん座列ゐならびて酒くみかはし、やゝ時うつりてとほはせたる者ども立かへりしに、行方ゆくへなほしれざりけり。
私に銀杏ぎんなんを持って来て、くれたと思うと目を覚ましたが、やがて銀杏ぎんなんが小包で届いて来た、遅ればせにまた乳母の死んだという知らせが、そこへ来たので、夢の事を思って
薄どろどろ (新字新仮名) / 尾上梅幸(著)
「鎮年走道途。無暇奉祭祀。地下若有知。豈謂克家子。惟有詩癖同。家声誓不墜。」〔鎮年道途ヲキ/祭祀ヲ奉ズル暇無シ/地下シ知有ラバ/豈おもハンヤ克家ノ子ト/ダ詩癖ノ同ジキ有ルノミ/家声誓ツテ墜トサズ〕枕山はこの誓言にたがわず家声かせい
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その時、おくればせにせつけた見慣れない大男——刀を横たえ、息せききって来合わせたのをお角が見ると、ははあ、相撲取だと思いました。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
かうした現実が、歌や物語や、江戸貢進使の上り・下りの海道談に、夢想をせ勝ちのやまとの、茲も血を承けた、強い証拠らしい気を起させたであらう。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「ナルホド、ソレモ一理窟ヒトリクツ。」日本ニッポン古来コライノコノ日常語ニチジョウゴガ、スベテヲカタリツクシテイル。首尾シュビ一貫イッカン秩序整然チツジョセイゼン。ケサノコノハシガキモマタ、純粋ジュンスイ主観的シュカンテキ表白ヒョウハクニアラザルコトハ、皆様ミナサマ承知ショウチ
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)