“はしら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
85.3%
6.0%
1.7%
1.7%
標柱0.9%
保存炭柱0.9%
円柱0.9%
柱幢0.9%
0.9%
華表0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
親仁おやぢわめくと、婦人をんな一寸ちよいとつてしろつまさきをちよろちよろと真黒まツくろすゝけたふとはしらたてつて、うまとゞかぬほどに小隠こがくれた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
物貰い門附かどづけ幾人などと記してあったが、これ等は町の角や、カフエーの前の樹の下などに立たずんで人を待っている間に鉛筆をはしらしたものである。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
百樹曰、越遊ゑついうして大家のつくりやうを見るに、はしらふときこと江戸の土蔵のごとし。天井てんじやう高く欄間らんま大なり、これ雪の時あかりをとるためなり。戸障子としやうじ骨太ほねふとくして手丈夫ぢやうぶなるゆゑ、しきゐ鴨柄かもゑひろあつし。
はしらを的と打ち定め、そこに可憐の鳩一羽
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
長野縣ながのけん西筑摩郡にしちくまごほり木曾神坂村きそみさかむら』とその標柱はしらにはいてあるのです。とうさんはつばめはなしいてたいとおもひまして、いろ/\にはなしかけましたが、まるでこのつばめ異人ゐじんでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
とうさんが村役塲むらやくばまへとほりますと、そこへはねやすめてつばめもありました。つばめ役塲やくばまへてゝある標柱はしらながめて、さも/\とほ旅行りよかうをしてたやうなかほをしてました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
今運び出されているのは旧坑口に近い保存炭柱はしら仕事場キリハに掛っていた勇夫いさおという、若い坑夫の死骸であった。
斜坑 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そこは壊れた敷石の所々に、水溜りの出来ている見窄みすぼらしい家並やなみのつゞいた町であった。玄関の円柱はしらに塗った漆喰しっくいが醜くはがれている家や、壁に大きな亀裂ひびのいっている家もあった。
緑衣の女 (新字新仮名) / 松本泰(著)
『日蓮ハ日本国ノ棟梁とうりようナリ、われヲ失フハ日本国ノ柱幢はしらヲ倒スナリ——』これは撰時鈔せんじしょう——
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
およそこの大帶日子おほたらしひこの天皇の御子たち、しるせるは廿一王はたちまりひとはしら、記さざる五十九王いそぢまりここのはしら、并はせて八十はしらいます中に、若帶日子の命と倭建やまとたけるの命、また五百木いほき入日子いりひこの命と、この三王みはしら太子ひつぎのみこの名を負はし
ずっと入ってゆくと、かどぐちの左右には、朱塗り金箔きんぱく聯牌れんがみえ、一方の華表はしらには「世間無比酒せけんにむひのさけ」。片方には「天下有名楼」と読まれる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)