“欄間”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
らんま96.9%
らんかん3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老母の覚書にもある通りの紙の名札が、高い欄間らんまから並べて張ってあったが、それは店さきの畳からは、三間以上も奥の方だった。
拜殿の欄間らんまには、土佐風とさふうゑがいた三十六歌仙かせんが行儀よくつらねられ、板敷の眞中まんなかには圓座ゑんざが一つ、古びたまゝに損じては居なかつた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
そして、沙流さる川にかかつた九十五間のおほ橋の欄間らんかんには、驅け馬を切り拔いてある。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
もう九時に近いらしく、廊下の欄間らんかんから射し入る白い光が部屋のなかを流れてゐた。蛍に似た幽かな匂ひのする青蚊帳は、朝の自分の不調和な姿を羞ぢてゐるやうに力なく垂れてゐた。
水と砂 (新字旧仮名) / 神西清(著)