“一寸”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ちょっと59.5%
ちよつと18.9%
いっすん6.9%
ちょいと3.6%
ちよいと2.3%
いつすん2.1%
ちょっ1.1%
ちよい0.8%
ちょと0.5%
ちよつ0.5%
(他:27)3.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“一寸”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸77.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語15.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)7.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
どんな海の向うにこの子供等の知らない国があるかということは、岸本には一寸ちょっとそれを言いあらわすことが出来なかった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その人がね、年を老って大儀たいぎなもんだから前をのぼって行く若い人のシャツのはじにね、一寸ちょっととりついたんだよ。
風野又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「お美津みつ、おい、一寸ちよつと、あれい。」とかた擦合すりあはせて細君さいくんんだ。
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
何やら声高にののしり騒いでをりますから、何だらうかと一寸ちよつとのぞいてみますと、一羽の年寄つた牝鶴めづる
竜宮の犬 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
その毛は五分ごぶくらいなのと一寸いっすんくらいなのとがまじって、不規則にしかもまばらにもじゃもじゃしている。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
まあ兎も角も明日まで待ってくれと、お菊は一寸いっすん逃れの返事をして、ようよう其処そこから逃げ出して来たのであった。
黄八丈の小袖 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
新「仕様がねえな、うも己が殺したという訳じゃアねえが、それは、困って仕舞ったなア、一寸ちょいと手伝ったのだ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
隅「いゝえ私一人でございます、一寸ちょいと此処こゝを明けて下さいませんか、お前さん貞藏さんじゃアありませんか」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「でもなんだか、そんなくちくやうですと。……あの、どんな、一寸ちよいとどんなふうをとこでせう?」
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
對向さしむかひに、一寸ちよいとせなひねつた、片手かたて敷辷しきすべらした座蒲團ざぶとんはしいて
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
其内そのうち車輪しやりん次第しだい々々にすなもれて、最早もはや一寸いつすんうごかなくなつた。
北東ほくとう一天いつてん一寸いつすんあまさず眞暗まつくらかはると、たちまち、どゞどゞどゞどゞどゞと
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
イワンは一寸ちょっと顔を赤くした。そうして特に見知り越しの私たちの眼と眼とぶつかると、莞爾かんじとして片手をあげた。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
「大変な清教徒ピュリタンだ!」と松木が又た口を入れたのを、上村は一寸ちょっあごで止めて、ウイスキーをめながら
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
たゞ青木さんが一寸ちよい/\出入りされてゐたのを見て、根もないことを言ひたがつたのに極つてゐる。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
「おや何です、またそんなところなぞへ上つて。一寸ちよいと下りて入らつしやい。」
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
春の波小さき石に一寸ちょとおど
五百五十句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
一寸ちょとついわたいた受取うけとった/\一つでは乳首くわえて二つでは乳首はないて三つでは親の寝間を離れて四つにはよりよりいつつでは糸をとりそめ六つでころ機織はたおりそめて——
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
二人ふたりの言葉は一寸ちよつ途断とぎれた。そして何所どこへともなく目的あてどなくあるいて居るのである。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
うしてつくる? ……つひ一寸ちよつくら手真似てまねはなされるもんではねえ。むねに、機関からくりつとります。」
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あいちやんはちツとも怪我けがをしませんでした、一寸ちよツとあがつてうへましたがあたまうへ眞暗まツくらでした。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
御経おきやうふしをつけて外道踊げだうをどりをやつたであらう一寸ちよツと清心丹せいしんたんでも噛砕かみくだいて疵口きずぐちへつけたらうだと
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
すると格二郎も、一寸ちっと子供になって、あばよ、しばよ、という様な訳で、弁当箱をガチャガチャ云わせて、手をふりながら挨拶するのだ。
木馬は廻る (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
車「帯は買えるんでしょうが、これは煙管の紋が………そりア一寸ちっといので」
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
増田が物案じしてゐる隙に三藏も筆を執つて紙に向ひ始めた。寂光院の若い尼を主人公にして、其若い尼と四條で見た舞子とを姉妹にして趣向を立てたのだが筆が澁つて一寸ちつとも運ばぬ。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
教会へもネ、平生しよつちゆう参りたいツて言ふんで御座いますよ、けれども御存知ごぞんじ下ださいます通り家の内外うちそと、忙しいもンですから、思ふばかりで一寸ちつとも出られないので御座いますから、嬢等むすめどもにもネ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
縁がないから縁を求めると云うことにも思い寄らぬので、しからば何のめに苦学するかと云えば一寸ちょいと説明はない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
大阪書生の特色只今ただいま申したような次第で、緒方の書生は学問上の事については一寸ちょいともおこたったことはない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「あら……屹度きっと違うわ。一寸ちょッと然うしてらッしゃいよ……」
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
育つにれて、丸々とふとって可愛らしかったのが、身長せいに幅を取られて、ヒョロ長くなり、かおひどくトギスになって、一寸ちょッと狐のような犬になって了った。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
嫌やな奴め、這入つて来たら散々といぢめてやる物を、帰つたは惜しい事をした、どれ下駄をお貸し、一寸ちよと見てやる、とて正太に代つて顔を出せば軒の雨だれ前髪に落ちて、おお気味が悪るいと首を縮めながら
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
行かで済まぬと思はるゝなら妾が一寸ちよと走り、お上人様の御目にかゝつて三日四日の養生を直〻に願ふて来ましよ、御慈悲深いお上人様の御承知なされぬ気遣ひない、かならず大切だいじにせい軽挙かるはずみすなと仰やるは知れた事
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ソレも私はただ目前もくぜんに見て居るばかりで、いとも悪いとも一寸ちいとも云たことがない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
眞「旦那にお目に懸りたいのでげすが、うぞ一寸ちと和尚さんに逢わしてお呉んなさい」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
一寸ちゃと、ござりまへんで。」
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二人は一寸ちょたってみていた、
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
今日けふ沢山たくさん。さうゆつくりしちやゐられないの」と云つて、むかし金歯きんば一寸ちょつと見せた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
めるのをそとて、めしを食つて、かみを刈つて、九段のうへ一寸ちょつと寄つて、又帰りに新たくへ行つて見た。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
斯ういふキビ/\した腕節うでつぷしの野郎に一寸ちよいと口を掛けて見たいのだ…………
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
其れで仏蘭西フランス政府は本人に退去命令をくだすと、ナルヂニイは「よろしい」と云つて、即日ドユペル・ドユツサンと云ふ単葉式五十馬力の飛行機に乗つて、巴里パリイの郊外※ロン・グブレエから英国のロンドンへ「雲を霞」とお手の物で飛んで仕舞しまつたのは人人を一寸ちよち痛快がらせた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
「どうしたつちこともねえがなよ、らこつちのはうとほつたもんだから一寸ちよつくらがゝつてところさ」おつたはなに理由わけ有相ありさう口吻くちつきかるくいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「アヒルチヤンヤ、一寸チヨツトコレヲキテゴラン、ヨク似合フヨ。マア、ナンテカワイイアヒルチヤンニナツタコト。」ト、オ母サンハ目を丸クシテヨロコビマシタ。