“左樣”のいろいろな読み方と例文
新字:左様
読み方割合
さう59.3%
さやう31.5%
さよう3.7%
さい1.9%
そう1.9%
そんな1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かんがへてりやあ生身なまみをぐつ/\煮着につけたのだ、尾頭をかしらのあるものの死骸しがいだとおもふと、氣味きみわるくツてべられねえツて、左樣さういふんだ。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
億圓おくゑん正貨せいくわたことは、輸入超過ゆにふてうくわ日本にほんつては出來過できすぎであると批評ひひやうがあるが、それはまさしく左樣さやうであらうとおもふ。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
左樣さよう不肖ふつゝかながら、この櫻木さくらぎ畢世ひつせいちからつくして、わが帝國海軍ていこくかいぐんめに、前代未聞ぜんだいみもんある有力いうりよくなる軍器ぐんき製造せいぞう着手ちやくしゆしてるのです。
『お歸んなさい。』とか『左樣さいでございますか。』とか、繰返し/\教へるのであつたが、二人は胸の中でそれをねて見るけれど、仲々お吉の樣にはいかぬ。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ぼく鼻緒はなをつて仕舞しまつてようかとおもつてる、本當ほんとうよわつてるのだ、と信如しんによ意久地いくぢなきことへば、左樣そうだらうおまへ鼻緒はなをたちッこはい、いやれの下駄げたはいゆきねへ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
たゞ理窟りくつからしたのだから、はらたしには一向いつかうならなかつた。かれこのたしかなものをはふして、さらまたたしかなものをもとめやうとした。けれども左樣そんなものはすこしもなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)