“そんな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
其様44.7%
其麽23.3%
其樣10.7%
那麽4.9%
那様4.9%
其麼3.9%
那樣1.9%
其那1.0%
左様1.0%
左樣1.0%
斯様1.0%
甚麽1.0%
這麽1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(と笑う。その声も広い沙漠の中で時ならぬ沈黙を破るように聞えた。)其様(そんな)なことで、この沙原の遠方が見えると思われるのか……。
日没の幻影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
『此(この)家(うち)を燒(や)き潰(つぶ)せ!』と兎(うさぎ)の聲(こゑ)。愛(あい)ちやんは精(せい)一ぱい大(おほ)きな聲(こゑ)で、『其麽(そんな)事(こと)をすれば玉(たま)ちやんを使嗾(けしか)けるから可(い)いわ!』と叫(さけ)びました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
『皆樣(みなさま)は、其樣(そんな)にあの兒(こ)を可愛(かあい)がつて下(くだ)さつたのですか。妾(わたくし)は何(なん)と御禮(おれい)の言葉(ことば)もございません。』と雪(ゆき)のやうなる頬(ほう)に微※(えくぼ)の波(なみ)を湛(たゝ)えて
不思議に思って翌朝その事を次の室の友人に話すと、那麽(そんな)ことは知らぬという。その翌晩には友人がその室に寝たら、矢張(やはり)前夜の通り、襖が開いてその次の室が見え透いた。
取り交ぜて (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
あれ、貴僧(あなた)、那様(そんな)行儀(ぎやうぎ)の可(い)いことをして被在(ゐら)しつてはお召(めし)が濡(ぬ)れます、気味(きみ)が悪(わる)うございますよ、すつぱり裸体(はだか)になつてお洗(あら)ひなさいまし、私(わたし)が流(なが)して上(あ)げませう。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
「なぜ兄さんそのように恐しい事を仰言います。あの方は決して其麼(そんな)お方じゃない……」
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
もし(否(いゝや)、惡(わる)い事(こと)をした覺(おぼえ)もないから、那樣(そんな)氣遣(きづかひ)は些(ちつ)とも無(な)い。)と恁(か)うありや、何(なん)の雨風(あめかぜ)ござらばござれぢや。喃(なあ)、那樣(そんな)ものではあるまいか。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「ああ其那(そんな)ことであったかね」と先方(むこう)でも笑い出されたようなことである。
私の経過した学生時代 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
調べは左様(そんな)に悠長で居眠りながらでも奏でてゐるかのやうに響いてゐたに関はらず、其処に並んでゐる一列の囃子方は凝然と端座して眼ばたきもしない神経質の眼で、騒ぎを窺ひながら
円卓子での話 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
たゞ理窟(りくつ)から割(わ)り出(だ)したのだから、腹(はら)の足(たし)には一向(いつかう)ならなかつた。彼(かれ)は此(この)確(たしか)なものを放(はふ)り出(だ)して、更(さら)に又(また)確(たしか)なものを求(もと)めやうとした。けれども左樣(そんな)ものは少(すこ)しも出(で)て來(こ)なかつた。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
まあそんなに言(いわ)なくてもいいわ、今日は幸(さいわい)町の祭日だ、さあ目出度(めでた)い。お前も斯様(そんな)に達者で大きくなって来てくれた。今日はゆるりと一杯鯛の刺身で飲むべえ。
蝋人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
『甚麽(そんな)譯は無いでせう。僕はまだ、モ一人位入れようかと思つてる位だ。』
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ハツと気が付いて、怎して這麽(そんな)気持がしたらうと怪んで見る。それが日一日と数が多くなつて行く、時間も長く続く様になつて行く。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)