“其麼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そんな66.7%
どんな33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くりかえし其麼そんな事を考えているうちに、やっと目的のH飛行場の白円が、薄く下を流れる雲の間から見え出した。エンジン・スイッチを切って得意な滑空。
旅客機事件 (新字新仮名) / 大庭武年(著)
「なぜ兄さんそのように恐しい事を仰言います。あの方は決して其麼そんなお方じゃない……」
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
ながれは其麼どんなやまひにでもよくきます、わたし苦労くらうをいたしましてほねかはばかりにからだれましても半日はんにち彼処あすこにつかつてりますと、水々みづ/\しくなるのでございますよ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
で、何處までも末頼母しい情人の樣に、態度をくづさず女の傍に密接くつついて歩きながら滿心の得意が、それだけで足らず、ちよつ流盻ながしめを使つて洋裝の二人連を見た。其麼どんな顏をしてけつかるだらうと思つて。
散文詩 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)