“密接”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くつつ25.0%
みつせつ25.0%
ぴつたり16.7%
くっつき8.3%
くつつき8.3%
ひた8.3%
ぴたり8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
で、何處までも末頼母しい情人の樣に、態度をくづさず女の傍に密接くつついて歩きながら滿心の得意が、それだけで足らず、ちよつ流盻ながしめを使つて洋裝の二人連を見た。其麼どんな顏をしてけつかるだらうと思つて。
散文詩 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
けるにしたがつてしもは三にん周圍しうゐ密接みつせつしてらうとしつゝちからをすらしつけた。彼等かれらめて段々だん/\むしろちかづけた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
婀娜なまめかしい襦袢の袖が縺れて、男の肩に纏綿まとはる。背後から靠掛もたれかかる樣に抱きついて密接ぴつたり顏を押し附けると、切なげに身を悶えて
二十三夜 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
溝板どぶいた密接くっつき合った井戸流しに足音をかすめて、上り口の障子の中程に紙を貼った硝子がらすの隙からそっと覗くに、四十あまりの女が火鉢の前にただひとり居るだけで
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
其度、姉や私等は密接くつつき合つて顫へたものだ。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
彼奴等あいつら可憐いとしいヂュリエットの白玉はくぎょくつかむことも出來でくる、またひめくちびるから……その上下うへしたくちびるが、きよ温淑しとやか處女氣をぼこぎで、たがひに密接ひたふのをさへわるいことゝおもうてか
お定は男の胸に密接ぴたりと顔を推着おつつけた儘で、強く頭を振つた。男はもう無性にお定が可憐いぢらしくなつて
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)