二十三夜にじゅうさんや
『エ、おい、べら棒な。恁う見えても急所だぜ。問屋の菎蒻ぢやあるめいし、無價で蹈まれて間に合ふけえ』。 大泥醉の粹背肌、弓手を拳で懷中に蓄へ、右手を延ばして輪を畫くと、手頸をぐいと上げて少し反身のかたち。 向合て立つたのは細目の痩形、鼻下に薄 …
作品に特徴的な語句
おツ 確乎くつきり かこ 偶然あだかも 衝突あた 呼吸いきづかひ 老翁おやぢ 正氣むき 謝罪あやまつ 蹲踞うづくま 目標あて さう くれなゐ 纏綿まとは 白眼にらみ 品物しろもの 頬桁ほほげた 初初うひうひ 俄然がば うぬ じつ 婀娜なまめ 密接ぴつたり 艶然ぱつ いら よし 記憶おぼ 見樣みえ 燈火あかり 菎蒻こんにやく 行成いきなり 跳返はねかへ まろ たふ 先刻さつき 阿呍うん 震動ふる 其樣そんな つら 吃驚びつくり 颯然さつ 甲聲かんごゑ 賣女ばいた 體躯からだ てい 虎落もがり 馬手めて 靠掛もたれかか 開張はだ 透綾すきや すそ 轉換かは 謝罪あやま 帷子かたびら 仰樣のけざま 光景ありさま 動搖どよ 反繰そつくり 唸呻うめき 囘轉まは 四邊あたり 壯侠わかもの 大哥あにい 天窓あたま ねえ 胸悸どぎまぎ 怯氣おぢけ 悄氣しよげ 懷中ふところ 濃紫こむらさき 無價ただ 無手むず 白痴ばか 纖弱かよわ 翩乎ふはり 背後うしろ