“天窓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あたま79.6%
てんまど8.6%
そらまど2.2%
ひきまど2.2%
まど1.1%
あかりまど1.1%
あまた1.1%
あまど1.1%
たかまど1.1%
つむり1.1%
テッペン1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そらよ、こっちがだんの分。こりゃお源坊のだ。奥様おくさんはあらが可い、煮るともうしおにするともして、天窓あたまかじりの、目球めだまをつるりだ。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
俊助は高い天窓てんまどの光のもとに、これらの狂人の一団を見渡した時、またさっきの不快な感じが、力強く蘇生よみがえって来るのを意識した。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
三畳から飛出してみると、流しの上の天窓そらまどにほんの少しばかり、申刻ななつ頃の陽が当って、油障子の一部を、カッと燃えるように明るくしているのでした。
その家は一間はば位の中庭があったので、天窓ひきまどからのような光線が上から投げかけられ、そこにうわった植木だけが青々と光っていて、かえって店の中の方が薄っ暗かった。
ちょうど丁子風呂の女湯の天窓まどのところへ行くと、平次は手を伸して、油障子を開けました。少し骨は折れますが、それでも大したキシミもせずに、スラスラと開きます。
つツと立寄ツて白い布をる……天井の天窓あかりまどから直射する日光は、あきらかに少女の屍體を照らす……ただ見る眞ツ白な肌だ! ふツくりとした乳、むツつりした肩やもゝ
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
と太い声して、ちと充血した大きなひとみをぎょろりと遣る。その風采ふうさい、高利を借りた覚えがあると、天窓あまたから水を浴びそうなが、思いの外、温厚な柔和な君子で。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
天窓あまどの上でガッタリ音して
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
庫裡くりの寺僧も起き出ていないので、当然、天窓たかまども大戸もまだ開け放されてはいない。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「はい、」といったッきり、愛吉はしばらく差俯向さしうつむいていたが、思出したように天窓つむりを上げて
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……断っておくが友吉おやじは、再生以来スッカリ天窓テッペンが禿げ上ってムクムク肥っていた上に、ゴマ塩の山羊髯やぎひげを生やしていたものだから、昔の面影はアトカタも無かったのだ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)