“蔀”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
しとみ92.2%
したみ3.1%
シトミ3.1%
ひよけ1.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それね、此庇から、離屋の欄間は手が屆くだらう、鼻の先のしとみを開けさへすれば、その中に居る内儀お駒の樣子が手に取るやうに見えるわけだ」
銭形平次捕物控:282 密室 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
第一可恐おそろしいのは、明神の拝殿のしとみうち、すぐの承塵なげしに、いつの昔に奉納したのか薙刀なぎなた一振ひとふりかかっている。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
京の町々は眠りの中にあって、家々の雨戸も窓もしとみも、ことごとく閉ざされてせきとしてい、天の河ばかりが屋根に低く、銀の帯を引いていた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
村々のしとみ、柱、戸障子としょうじ、勝手道具などが、日永ひながに退屈して、のびを打ち、欠伸あくびをする気勢けはいかと思った。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
竹垣の直ぐむかふは隣家の平家造のしとみのさびれた板にしきられて、眼界は極めて狭い不等辺三角形の隙から、遠い空中がのぞかれる丈である。
公判 (新字旧仮名) / 平出修(著)
二間梯子にけんばしご持出もちだし、萩原の裏窓のしたみへ立て懸け、慄える足を踏締ふみしめながらよう/\登り、手を差伸ばし、お札を剥そうとしても慄えるものだから思うように剥れませんから
狭き庭にては高き窓の下、したみのほとり、あるは檐のさきなどの矮き樹。
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
横佩家の池の面を埋めるほど、珠を捲いたり、解けたりした蓮の葉は、まばらになつて、水の反射がシトミを越して、女部屋まで来るばかりになつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
さて、自分が堂の中で為事をしてゐる間は、一人も境内に居てはならぬ、と戒めて置いて、自分一人中に入り、門をめ、本堂のシトミまでも下して、堂内に静坐し、十露盤を控へて、ぱち/\と数をめて行つたさうだ。
三郷巷談 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
——横なぐりに吹込みますから、古風な店で、半分ひよけをおろしました。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)