“ひよけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
日除56.3%
日覆12.5%
火除9.4%
日避6.3%
日被3.1%
日除幕3.1%
火防3.1%
3.1%
陽除3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「モードの店」とガラスの切抜文字を貼りつけた飾窓の上で、フランスの三色旗まがいの派手な日除ひよけが、吹きちぎられそうに動いている。
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
銀座の横町に荷を下すバナナ売の半纏にも硝子屋の白い斜面の日覆ひよけにも、愈夏らしい強い光が照りつけて、早や日中から張りわたした虫売の露店の薄い天幕テントのかげにも幽かに鈴虫が鳴きはじめる。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
話は途みちするといったくせに、何一つ口火を切らないうちに、二人は柳原の火除ひよけ御用地へ出てしまった。すると、思い出したように立ちどまった文次
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
玄子げんしとははやしりて、えだきたり、それをはしらとして畑中はたなかて、日避ひよけ布片きれ天幕てんとごとり、まめくきたばにしてあるのをきたつて、き、其上そのうへ布呂敷ふろしきシオルなどいて
明るい硝子棚、しや日被ひよけ
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
市中にたくさんな、火防ひよけ地を設けた。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
横なぐりに吹込みますから、古風な店で、半分ひよけをおろしました。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
陽除ひよけの黒眼鏡を掛けて甲板から浜辺を眺めていた私は、彼らの列の中に、どうもナポレオンらしい男の子を見付けた。