日覆ひよけ)” の例文
ドードーッと一じん吹いて来ます風が冷たい風、「夕立や風から先に濡れて来る」と云う雨気あまけで、やがてポツリ/\とやッて来ました、日覆ひよけになった葦簀よしずに雨が当るかと思ううちに
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
銀座の横町に荷を下すバナナ売の半纏にも硝子屋の白い斜面の日覆ひよけにも、愈夏らしい強い光が照りつけて、早や日中から張りわたした虫売の露店の薄い天幕テントのかげにも幽かに鈴虫が鳴きはじめる。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
どの馬の白い日覆ひよけも反射してちりからと来る渓の残暑だ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
窓の日覆ひよけに日があたり
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)