“日中”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひなか57.4%
にっちゅう17.0%
につちう6.4%
につちゆう4.3%
ひるなか3.2%
ひる2.1%
にちじゅう2.1%
おひる1.1%
にちちゆう1.1%
にちぢゆう1.1%
にちゞゆう1.1%
ひじゅう1.1%
ひのうち1.1%
ひるま1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぱう小高こだか土手どてると、いまゝでいてかぜむだ。もやかすみもないのに、田畑たはたは一めんにぼうとして、日中ひなかはるおぼろである。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しかし、その毒蛇も竜も、日中にっちゅう一ばん暑いときに三時間だけ寝ますから、そのときをねらって、こっそりとおりぬければ大丈夫です。
黄金鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
「もし、んだにおひなさいましたね。いまやつなん惡戲いたづらをするんだらう、途法とはふもない。いや、しかし、はげしい日中につちう尊頭そんとう。」
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
第四 長日ちやうじつあひだは、午後一時ごゞいちじころ半時計はんじばかり晝眠ひるねやしなひたすけとなることあれども、其他そのたけつして日中につちゆう睡臥すゐぐわきんこと
養生心得草 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
近習たちも皆見た。ちょう日中ひるなかで、しかも空は晴れて居た。——はだきぬもうつくしく蓑虫みのむしがぶらりと雲からさがつたやうな女ばかりで、に何も見えなかつた。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
彼女あれの美しさはよる生くるものの為には日中ひるよりもなお恐ろしい美しさだ、翼ある月の子らのためにはよるよりもなお不思議な美しさだ。
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
なんだかこれがまたかれには只事ただごとでなくあやしくおもわれて、いえかえってからも一日中にちじゅうかれあたまから囚人しゅうじん姿すがたじゅううてる兵卒へいそつかおなどがはなれずに、眼前がんぜん閃付ちらついている
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
阿蘇山あそさん白煙はくえんを目がけて霜を踏み桟橋を渡り、路を間違えたりしてようやく日中おひる時分に絶頂近くまで登り、噴火口に達したのは一時過ぎでもあッただろうか。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「あゝした。二三日中にちちゆうなんとかつてるだらう。其上そのうへまたおれくともうとも仕樣しやうよ」
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
なんだかこれまたかれには只事たゞごとでなくあやしくおもはれて、いへかへつてからも一日中にちぢゆうかれあたまから囚人しうじん姿すがたじゆうふてる兵卒へいそつかほなどがはなれずに、眼前がんぜん閃付ちらついてゐる
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
さうしてかれは一日中にちゞゆうまた一晩中ひとばんぢゆう穴藏あなぐらなか立盡たちつくし、其翌日そのよくじつ猶且やはりぬ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
が、鎌倉行きのたたりはそればかりではない。風邪かぜがすっかり癒ったあとでも、赤帽と云う言葉を聞くと、千枝子はその日中ひじゅうふさぎこんで、口さえろくかなかったものだ。
妙な話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
だから日中ひのうち歩こうものなら、町の餓鬼がきどもがたかって来て、ワイワイ囃して五月蠅うるそうござんすがね。折柄夜中で人気はなし、家の陰から陰を縫って、尾行て行くには持って来いでさあ。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それからまた魔女まじょるのは、大抵たいてい日中ひるまだから、二人ふたりはいつも、れてから、うことに約束やくそくめました。