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日中
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にっちゅう
ふりがな文庫
“
日中
(
にっちゅう
)” の例文
しかし、その毒蛇も竜も、
日中
(
にっちゅう
)
一ばん暑いときに三時間だけ寝ますから、そのときをねらって、こっそりとおりぬければ大丈夫です。
黄金鳥
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
大体福島県は紙漉の村が多いのでありまして、
岩代
(
いわしろ
)
の国では
伊達
(
だて
)
郡
山舟生
(
やまふにゅう
)
や
安達
(
あだち
)
郡の
上
(
かみ
)
および
下
(
しも
)
の川崎村や
耶麻
(
やま
)
郡
熱塩
(
あつしお
)
村の
日中
(
にっちゅう
)
。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
冬、暖気もなく、光もなく、
日中
(
にっちゅう
)
もなく、夕方はすぐ朝と接し、霧、薄明り、窓は灰色であって、物の
象
(
すがた
)
もおぼろである。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
私が夢のような薄暗い
灯
(
ひ
)
で見た唐紙の血潮は、彼の
頸筋
(
くびすじ
)
から一度に
迸
(
ほとばし
)
ったものと知れました。私は
日中
(
にっちゅう
)
の光で明らかにその
迹
(
あと
)
を再び
眺
(
なが
)
めました。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
まだおまえさんたちは、
北
(
きた
)
の
国
(
くに
)
へ
帰
(
かえ
)
らないのですか。あの
雲
(
くも
)
をごらんなさい。これからは、だんだん
暑
(
あつ
)
くなります。そして、
日中
(
にっちゅう
)
の
旅
(
たび
)
が
困難
(
こんなん
)
になりますよ。
小鳥と兄妹
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
富「手前供を致します、
彼処
(
あすこ
)
は
日中
(
にっちゅう
)
も人は通りませんから、酉刻を打って参り、ふッと提灯を消すのが合図」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
だが、今はまだ
日中
(
にっちゅう
)
である。西湖の方を眺めると、湖面がキラキラと光っている。屋根の硝子天井の上からは、強い太陽の光線が、部屋中いっぱいにさしこんでいる。
西湖の屍人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そのうち
日中
(
にっちゅう
)
でも秋の爽やかな風が
通
(
かよ
)
う頃になりますと、私の家でも虫干しが始まりました。
虫干し
(新字新仮名)
/
鷹野つぎ
(著)
そうして以前の日本人の仕事は、屋外のものがもっとも多く、
日中
(
にっちゅう
)
も家にいて
膳
(
ぜん
)
で食事のできるような人は、男はもとより女や
年寄
(
としよ
)
りにも、ほんのわずかな数だけであった。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
唯二反そこらの畑を有つ美的百姓でも、夏秋は
烈
(
はげ
)
しく草に攻められる。起きぬけに顔も洗わず露蹴散らして草をとる。日の傾いた
夕蔭
(
ゆうかげ
)
にとる。取りきれないで、
日中
(
にっちゅう
)
にもとる。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
富「いゝえ詰らん物で、ほんのしるしで御笑納下さい、大きに冷気になりましたが
日中
(
にっちゅう
)
は余程お暑い様で」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その
翌日
(
よくじつ
)
は、にわかに
天気
(
てんき
)
が
変
(
か
)
わりました。
朝
(
あさ
)
のうちから
木枯
(
こが
)
らしが
吹
(
ふ
)
きつのり、
日中
(
にっちゅう
)
も
人通
(
ひとどお
)
りが、
絶
(
た
)
えたのです。おじいさんは
早
(
はや
)
くから
戸
(
と
)
を
閉
(
し
)
めてしまいました。
とうげの茶屋
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ひるまがもとは
日中
(
にっちゅう
)
というだけの意味であったのを、いつかその中間の食物の名にしたのは、今わたしたちのつかうヒルという言葉も同じことであるが、これだけはまだ久しいあいだ
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
これで考えても彼等の礼服なるものは一種の
頓珍漢的
(
とんちんかんてき
)
作用
(
さよう
)
によって、馬鹿と馬鹿の相談から成立したものだと云う事が分る。それが
口惜
(
くや
)
しければ
日中
(
にっちゅう
)
でも肩と胸と腕を出していて見るがいい。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そして、
残
(
のこ
)
ったほたるのために
新
(
あたら
)
しい
草
(
くさ
)
を
代
(
か
)
えてやりました。
日中
(
にっちゅう
)
は
暑
(
あつ
)
かったので、
草
(
くさ
)
の
蔭
(
かげ
)
へ
入
(
い
)
れてやりました。
晩方
(
ばんがた
)
になると、その一ぴきもだいぶ
弱
(
よわ
)
っていたのです。
少年の日二景
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
源「へい/\お早うございます、いつも御機嫌よろしゅう、此の節は
日中
(
にっちゅう
)
は大層いきれて
凌
(
しの
)
ぎ兼ねます、今年のような
酷
(
きび
)
しい事はございません、
何
(
ど
)
うも暑中より酷しいようでございます」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お昼の食事も
昼
(
ひる
)
げということになったのは、なんか特別に
日中
(
にっちゅう
)
にこのお
膳
(
ぜん
)
をこしらえる場合だけに、限ったことだったろうと、わたしは思っているが、のちのち外へ持って行くべんとうまでも
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
主人の内の鼠は、主人の出る学校の生徒のごとく
日中
(
にっちゅう
)
でも
夜中
(
やちゅう
)
でも乱暴
狼藉
(
ろうぜき
)
の練修に余念なく、
憫然
(
びんぜん
)
なる主人の夢を
驚破
(
きょうは
)
するのを天職のごとく心得ている連中だから、かくのごとく遠慮する訳がない。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
文「山中とは申しながら、
日中
(
にっちゅう
)
旅人の衣類金銭を
剥
(
は
)
ぐとは恐ろしい奴だなア」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
日中
(
にっちゅう
)
は
暖
(
あった
)
かだが、夜になるとやっぱり寒いね」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“日中”の意味
《名詞》
日 中(にっちゅう)
ひなかとも。昼間。太陽の出ている間。
正午あたりの時間帯。
日本と中国。中国では中日と表記。
(出典:Wiktionary)
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
“日中”で始まる語句
日中機