“靄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もや99.5%
モヤ0.3%
かす0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
少しもやっぽい空で、朝日が暖かく十月下旬の街路や建物に輝いている。伸子は、格別急ぎもせず顔を洗い、髪を結い、衣服を更えた。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
クラい空間は、明りのやうなものをタダヨハしてゐた。シカし其は、蒼黒アヲグロモヤの如く、たなびくものであつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
と云って、山向やまむこうへ逃げても行かぬ。風のない村の上に、いつでも落ちついて、じっと動かずにかすんでいる。その間に野と林の色がしだいに変って来る。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)