“朝靄”の読み方と例文
読み方割合
あさもや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
湖のおもてには牛乳のような朝靄あさもやが棚引きかけていました。その上から、まだ誰も起きていないらしい、なつかしい故郷の村が見えました。
ルルとミミ (新字新仮名) / 夢野久作とだけん(著)
すると、百歩も行かないうちに、姿は見えないが朝靄あさもやの中から、オーイッと高く呼ばわって、忽ち追い着いて来そうなはやい跫音が聞えた。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
風が少しもなくて、薄い朝靄あさもやを透して横から照り付ける日光には帽子の縁は役に立たぬものである。坂を上りつめると広い新開道があった。
雑記(Ⅰ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)