“朝飯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あさめし51.6%
あさはん35.8%
あさ3.2%
めし3.2%
プチ・デジュネ2.1%
あさげ1.1%
あなり1.1%
デジュネー1.1%
デジューネー1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
食堂がいて乗客の多数が朝飯あさめしを済ましたのち、自分は母を連れて昨夜以来の空腹をたすべく細い廊下を伝わって後部の方へ行った。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
朝飯あさはん珈琲コーヒーもそこ/\に啜り終つて書齋の襖をあけると、ぼんやり天井を眺めて卷煙草を遠慮なしにふかして居た黒川は椅子から立ち
新帰朝者日記 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
……その日その日の米まきさえ覚束おぼつかない生活の悪処に臨んで、——実はこの日も、朝飯あさを済ましたばかりなのであった。
瓜の涙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おお危い危い。第一段だけはどうやら感でやっつけたが、追々どんな奴がやって来るか知れたもんじゃない。ひとつ朝飯めしの来るまで少し寝ておくか。よほど頭を
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「又やったらしいんです! いま十四号へ朝飯プチ・デジュネを持って行ったんですが、扉が堅く締まっていて、幾ら叩戸ノックしても、返辞が——」
ロウモン街の自殺ホテル (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
と云つて庭口にはぐちから出たあとで外の家族は朝飯あさげの膳に着いた。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
「さ、おしいがさめますよ、お朝飯あなりにしましょ」と云ってかやの体を半分抱きながら納屋と裏庭の竹の四つ目垣の間を通って、母屋おもやの茶の間へ連れて来た。
かやの生立 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
カフェー・コムプレで朝飯デジュネーが済むと、ひっちらかした荷物を一と通りかたづけて、停車場前のプナッツから電車に乗って、博覧会の見物に行く。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
朝飯デジューネーの頃には、しとしと小雨が降りそそいで、いやにうすら寒いから、手紙を書いたり煙草をふかしたりして、朝のうちはつぶれてしまった。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)