“充”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
63.6%
18.3%
みた11.1%
つま2.5%
あて1.1%
くち0.6%
0.6%
あつ0.3%
づつ0.3%
0.3%
(他:5)1.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、今宵こよいの闇の深さ、粘っこさ、それはなかなか自分の感じ捉えた死などいう潔く諦めよいものとは違っていて、不思議な力にちている。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
時は九月の中旬、残暑はまだえ難く暑いが、空には既に清涼の秋気がち渡って、深いみどりの色が際立きわだって人の感情を動かした。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
ペトロンはペトロンとして、銀子も明ければもう二十歳で、花柳気分もようやく身にみ、旦那だんな格の若林では何かたされないものを感じ
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
第七図は、デンマーク国古青銅器時代の青銅製遺物で、馬が日の車を牽くを示すらしく、その日にてた円盤に、黄金を被せ、美なる螺旋状飾紋あり。
ただ麝、麝鼠、麝牛、霊猫、海狸ビーヴァー等の体より分泌する諸香に遠く及ばねど、諸獣の胆や頑石や牡具の乾物も多少その用にて得と言い置く。
看よ看よいかにかの露国がその人民を鞭撻べんたつし、その膏血こうけつを絞るも、限りあるの財本はもって限りなきの経費につるあたわず。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
だから、僕に対して恋の勝利者である君は、僕の贈り物が、一面に於て如何に悲しい思い出をもってみたされて居るかをも十分認めてくれるであろう。
恋愛曲線 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
床の間は床板を張って室内の他部と判明に対立することを要する、すなわち床の間が「いき」の条件をみたすためには本床であってはならない。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
丁度ちょうど、十年前憶えたヴェルレエヌの句そのまま、「秋の日のヴィヲロンの、溜息の身にしみて、ひたぶるにうらがなしい」気持にみたされながら。
十年 (新字新仮名) / 中島敦(著)
何時も何かつまらないやうな、物足りぬ顔で大きな古づくえの前に坐り込むでゐるが、飽きるとゴロリ横になツて、貧乏揺をしながら何時とはなく眠ツて了ふ。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
つまらんな、無意義むいぎだ………もう何もも放擲つて了はうかしら!穴籠あなごもりしてゐると謂や、かにだつてもう少し氣のいた穴籠をしてゐるぜ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
お前も間尺ましやくに合はんと思ツてゐるだらうが、おれつまらんさ。或意味からいふとはふむられてゐるやうなものなんだからね。何しろ此のうちの淋しいことはうだ。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
時間はまだ早いけれども、此処で御中食をなさる御予定であったので、社務所では特に舞殿を装飾して、御休息所にあてる積りであったらしい。
かくシリベシを後方羊蹄と書くのは、如何にも奇抜至極な字をあてたもので、これは余程ヒョウキンな書きぶりである事を失わない。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
昔の人がこの木に山茶花さんさかの漢名をあてた事があるので、多分それからサザンカの名を生じたのではないかと思う。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
皆は御馳走でくちくなつた腹を抱へて、めい/\じつと考へ込んでゐたが、うしてもそれらしい書物ほんが思ひ出せなかつた。マシウス教授は可笑をかしさうにくすくす笑ひながら、
森「なんだか腹がくちいって」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
——大塔宮ヲ討チ奉リタラン者ニハ、非職凡下ボンゲヲイワズ、伊勢ノ車ノ庄ヲ恩賞ニテ行ナワルヨシ、関東ノ御教書ミギョウショ有之コレアリ、ソノ上ニ定遍ジョウヘンズ三日ガウチニ六千貫ヲ与ウベシ
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「何やらの書にも——ソノ味ハ醇厚ジユンコウ、久シキヲテモ損セズ、ユヱイニシヘヨリ大宋タイソウ南蛮ナンバンニ往来スル倭船ワセンモ、必ズココニテ酒壺シユコ吉備酒キビザケヲ満タシ、長キ船中ノ用ニツ——とか。……和上わじょう、そのような美酒うまざけをわれらへひとつ馳走して給わるまいか」
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
草嫩堪茵 くさわかしとねあつるに
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
之を二兒に平分せんと欲する時は一つづつなる可し。
尚白箚記 (旧字旧仮名) / 西周(著)
第一日はず成功だろう。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
先生せんせい言論げんろんには英雄えいゆう意氣いきみちながら先生せんせい生活せいくわつ一見いつけん平凡へいぼんきはまるものでした。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
五分心ごぶじん蒲鉾形かまぼこなりとも火屋ほやのなかは、つぼみつる油を、物言わず吸い上げて、穏かなほのおの舌が、暮れたばかりの春を、動かず守る。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「……天つ宮事ミヤゴトもちて、大中臣、天つ金木カナギを本うちきり、末うち断ちて、千座チクラ置座オキクラにおきタラはして、天つ菅曾スガソを本刈り断ち、末刈り切りて、八針にとりきて、天津祝詞の太祝詞事を宣れ。かくのらば、ヽヽヽ」——六月晦大祓
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
この珍貴ウヅ感覚サトリを授け給ふ、限り知られぬメグみにちたよき人が、此世界の外に、居られたのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
コレが、神さびた職を寂しく守つて居る者の優越感を、ミタすことにも、なるのであつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)