“点”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
51.3%
とも33.1%
てん5.4%
とぼ2.4%
2.1%
ところ0.9%
0.7%
0.6%
つけ0.6%
とこ0.3%
0.3%
0.3%
フレック0.2%
0.2%
つい0.2%
ボチ0.1%
うつ0.1%
うなず0.1%
0.1%
ともし0.1%
ひとも0.1%
ダット0.1%
トモ0.1%
ピリオド0.1%
プンクト0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、その木を持って帰ってきて、それに火をけてみると、狸と狐の姿が現われた。張華はその二疋をつかまえててしまった。
狐と狸 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
このに、ただ一つきているもののごとくわれたものがあります。それは、半丁おきごとにされている電燈でありました。
井戸は小屋をは雪中其物をしむべきをなす。雪中には一野菜もなければ家内人数にしたがひて、雪中の食料ふ。
「どれ、どこに……おお、あの葉がくれにれていわ。お職人、いい事を云って下さった。どれ一つぶら下げて参るとします。」
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なお女は彼のために、出仕まえの茶をてていた。彼はそこへいっていつもの席へ坐り、「母上、大きな『袴』でしたよ」といった。
日本婦道記:小指 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
十万円の現金をもつてゐるといふのに比べると、それだけの提琴を持つてゐるといふのは、何だか一寸奥ゆかしいが無いでもない。
半五「へい、これ/\やア、の六畳へ火鉢を持って、茶はいのをれて、菓子は羊羹があった、あれを切って持って来い、さア此方へ、此処からかれます」
その貴重な油樽が、見世奥に積んであったのへ、長崎屋、いみじくも、火をしたものと見えた。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
私はランプをてやろうかとも思ったが、何処にランプがあるのか分らないので、直様家を飛び出して、彼の母親に告げて、針医を迎いに行ってやろうと思った。
黄色い晩 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それがあるがうき世をいつたものじやないの。そりや銀さんは、あたしを不人情者とも、不貞腐れとも思つておいでだろう。もとよりあたしがいんさ。
もつれ糸 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
カラカラチーン、チーン、チーン、チーン……気まぐれな隣の自鳴鐘がもう夜の十時をつ、夕日がくわつと壁から鏡に照り反す。鶏頭が恍惚と息をつく、風が光る。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
夜になるのを待ち兼ねて提灯をもして山を下り町筋を陽気に練りながら料理屋さして繰り込むのであった。
温室の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
湖水の正面にピカッと光っているのは、雪だ、山頂の雪だ、グロース・シュレックホルンの絶顛に「二羽の白鳩」と呼ばれる雪のだ。
由「其様な事だって、それが肝腎なので、ウンと仰しゃい、男がくって、ちょいと錆声で一中節が出来る、それで揉むのが上手でお灸をえたり何かするので……」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
道幅二間ばかりの寂しい町で、(産婆)と書いた軒燈が二階造の家の前にている計りで、暗夜なら真闇黒な筋である。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
たけ、はっきりと分るように……。」と翁は、いって黒板に書かれたを睨んで言った。で、自分は足許の椅子に腰を下して、眤と眼をって、両手を広い額に当てて瞑想に耽ったのである。
(新字新仮名) / 小川未明(著)
お京は家に入るより洋燈に火をして、火鉢をきおこし、吉ちやんやおりよと声をかけるに己れは厭やだと言つて柱に立つてゐるを
わかれ道 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
弦三は、黙っていた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ケエヅグリのあたまに火のいた、うんだら消えた
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
この遺書蝋燭の下にてめおり候ところ、只今燃尽き候。最早に燭火を候にも及ばず、窓の雪明りにて、皺腹掻切候ほどの事は出来申すべく候。
ここにも、そこにも、ふらふらと、春の日をへ取って、白くしたらしく、真昼浮出てと明るい。いずれも御泊り木賃宿
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それが、断続的なモウルス燈のを消して、両船の間に信号を交換させなかったのだろうと解釈されている。
運命のSOS (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
精霊のす火の浮遊する事を、たまがり=たまあがりと言ふのは、火光を以て、精霊の発動を知るとした信仰のなごりで、その光其自らが、たまと言はれた日琉同言の語なのであらう。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
いったんにまで縮んだものを、今度は波の頂点に博士のを合わせて、敷物どおりに伸ばしていったのだ。だから、を握り締めたままで、博士の死体はの中央に来てしまったのだよ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
人生への態度として、去年の夏のことね、私がすこし微熱出したときのその対応法のこと、なかなか一つのであると、よく思います。一人の人は、温泉に行って休養しろという。