“煑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
に84.6%
た7.7%
い3.8%
にえ3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、その木を持って帰ってきて、それに火を点(つ)けてみると、狸と狐の姿が現われた。張華はその二疋をつかまえて煑(に)てしまった。
狐と狸 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「それが苦しければ代えてやってもいい、石を煑(た)いて汁をこしらえるか、それとも一尺の体になるか」
太虚司法伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
義男は何事も一氣に遣付ける事の出來ない口ばかり巧者なこの女が、煑(い)り豆の豆が顏にぴんと痛く彈きかゝつた樣に癪にさわつて小憎らしくなつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
狹い柳町の通は、造兵歸(ざうへいがへり)の職工で、煑(にえ)くり返るやうである。軒燈(けんとう)が徐々(そろ/\)雨の中から光出して、暖かい煙の這出(はひだ)して來る飯屋(めしや)の繩暖簾(なはのれん)の前には、腕車(くるま)が幾臺となく置いてある。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)