“這出”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はいだ63.0%
はひだ15.2%
はいで6.5%
はいい4.3%
はひで4.3%
はいいで2.2%
はひい2.2%
はひいで2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かすみせきには返りざきの桜が一面、陽気はづれの暖かさに、冬籠ふゆごもりの長隠居、炬燵こたつから這出はいだしたものと見える。往来おうらい人立ひとだちだ。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
えますとも、乾溝からどぶ背後うしろがずらりと垣根かきねで、半分はんぶんれたまつおほき這出はひだしてます。そのまへに、つくねた黒土くろつちから蒸氣いきれつやうなかたちるんですよ。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
全警察力を上げて、ルパン逮捕の網の目が、蟻の這出はいでる隙もなく張りめぐらされた。東京市内は申すに及ばず、殆ど全国の警察署にルージェール伯の人相書が廻った。
黄金仮面 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
おもてにべったり蜘蛛くもの巣を撫払なではらいて、縁の下より這出はいいづるは、九太夫にはちと男が好過ぎる赤城の下男八蔵なり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
神田かんだ猿樂町さるがくちやうで、ほろのまゝ打倒ぶつたふれた、ヌツと這出はひでことたが、つけの賓丹はうたんふつもりで藥屋くすりや間違まちがへて汁粉屋しるこやはひつた、大分だいぶばうとしたにちがひない、が怪我けがなし。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
後より三五郎這出はいいでて只今組頭くみがしら周藏申上しに相違なく九助儀は一文一錢の勘定も粗末は御座なく小前こまへの者共へあはれみを掛けと云を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
渠等かれらおのれこばみたるもの店前みせさきあつまり、あるひ戸口とぐち立並たちならび、御繁昌ごはんじやう旦那だんなけちにしてしよくあたへず、ゑてくらふもののなになるかをよ、とさけびて、たもとぐれば畝々うね/\這出はひいづるくちなはつかみて
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
疑ふ樣も御座なく候と申立るに伊奈殿否々いな/\すこしにても心當り有れば申立よて其者は宿内の者か他村かとありける時恐れながら申上ますと支配人しはいにんの五兵衞縁先えんさきちか這出はひいで只今たゞいま平吉が申立し通り右心當りの儀はうたがはるゝものゝ先も歴々れき/\の身代に候ゆゑ何とも申上兼ると云ければ伊奈殿何々なに/\わるく致すと歴々れき/\でも油斷ゆだん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)