“はいだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
這出78.4%
匍出13.5%
匍匐出2.7%
拝田2.7%
灰濁2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
即ち印象派以後、ゴーグ、セザンヌ、立体派、野獣派等正に壮大にして衰弱せる老舗の下敷から這出はいだした処の勇ましき野蛮人の群であった。
油絵新技法 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
手も、足も、だるかった。彼は臥床ねどこの上へ投出した足を更に投出したかった。土の中にこもっていた虫と同じように、彼の生命いのちは復た眠から匍出はいだした。
刺繍 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
現に僕の親戚の女の子は最初から洋服で育てたが手足の発育が非常に速くってちょうど六か月目にはズンズン匍匐出はいだすし、丸一年にはドシドシ立って歩いた。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
前より少し急ぎ足になって、例の黄八丈の大振袖の前を胸に合せて、袋に入れた三味線を乳呑児ちのみごのように抱き、一文字の菅笠を俯向うつむきかげんにして、わが家の拝田はいだ村の方へと急ぐのであります。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
下総や印旛いには大沼おほぬ見にと来て見ておどろきぬ灰濁はいだめる波
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)