“生命”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いのち91.3%
せいめい7.3%
イノチ0.3%
ライフ0.3%
いき0.2%
えのぢ0.2%
せつめい0.2%
ひとり0.2%
らいふ0.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「箱崎は焼けなかつたさうですね。うございましたね。わたしは錦糸町でしたからね。生命いのちからがら、何一ツ持ち出せなかつたんですよ。」
買出し (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「俺は行衛ゆくえくらます。死際しにぎわに一仕事したいからだ。どんな事があっても騒ぐなよ。俺の生命いのちがけの仕事を邪魔するなよ」
冥土行進曲 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
何、遠慮えんりょをしねえで浴びるほどやんなせえ、生命いのちが危くなりゃ、薬をらあ、そのためにわしがついてるんだぜ、なあ姉さん。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
きずさいわいにあし挫折ざせつだけであって、ほかはたいしたことがなく、もとより生命せいめいかんするほどではなかったのです。
空晴れて (新字新仮名) / 小川未明(著)
それはほかでもない、吾等われら生命せいめいつなたの沙魚ふかにくがそろ/\腐敗ふはいはじめたことである。
飛騨の奥ふかく迷い入る人は、大切な生命せいめいを一個の畚に託して、眼もくらむばかりの急流の上を覚束なくも越えねばならぬのである。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
生命イノチナシ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
『…天の道理に基きて・國に報ゆる丹心の・誠に出でし一國の・不覊獨立の勢は・留めんとすれど止らず・北亞米利加の十三州・……十三州の名代人・四十八士の連判状・世界に示す檄文に・英吉利王の罪を攻め……失ふ生命イノチ得る自由・正理屈して生きんより・國に報ゆる死を取らん・一死決して七年の・長の月日の攻守セメマモリ・知勇義の名を千歳に・流す血の河骨の山・七十二戰の艱難も・消えて忘るゝ大勝利・……』
新詩発生時代の思ひ出 (旧字旧仮名) / 土井晩翠(著)
彼は自分と御米の生命ライフを、毎年平凡な波瀾はらんのうちに送る以上に、面前まのあたり大した希望も持っていなかった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
然れどもマインド(智、情、意)の発達するに従ひて、この簡単なる快楽にては満足すること能はざるが故に、更に道義モーラル生命ライフに於て、快楽を願欲するに至るなり。
あいたし、一度あいたし、生命いきあるうちに一度、ただ一度あいたしと思うにつけて、さきに聞きつる鄙歌ひなうたのあいにく耳に響き、かの百姓夫婦のむつまじく語れる面影は眼前めさきに浮かび、楽しき粗布あらぬに引きかえて憂いを包む風通ふうつうたもと恨めしく——
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
生命えのぢまとだな!」それが——心からフイと出た実感が思わず学生の胸をいた。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
とく兒童じどう顛倒てんとうした石燈籠いしどうろうのために生命せつめいうしなつたれいすこぶおほい。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
処刑死をおそれし夢よ覚悟なくいまある生命ひとり独りいとしむ
遺愛集:02 遺愛集 (新字新仮名) / 島秋人(著)
かれ自分じぶん御米およね生命らいふを、毎年まいとし平凡へいぼん波瀾はらんのうちにおく以上いじやうに、面前まのあたりたいした希望きばうつてゐなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)