“生命”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いのち91.3%
せいめい7.3%
イノチ0.3%
ライフ0.3%
いき0.1%
えのぢ0.1%
せつめい0.1%
ひとり0.1%
らいふ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生命いのちと取換えの事がそれである。どっちかといえば、見ても見ないでもいい芝居を、いくらいものでも、苦かったら見まいと思う。
当今の劇壇をこのままに (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
生命せいめいをまっとうしているとしたら、そのうちにきっと奇妙な事件がおこり、新聞やラジオの大きなニュースとして報道されるだろう。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
攻め……失ふ生命イノチ得る自由・正理屈して生きんより・國に報ゆる死を取らん・一死決して七年の・長の月日の攻守セメマモリ・知勇義の名を
新詩発生時代の思ひ出 (旧字旧仮名) / 土井晩翠(著)
然れどもマインド(智、情、意)の発達するに従ひて、この簡単なる快楽にては満足すること能はざるが故に、更に道義モーラル生命ライフに於て、快楽を願欲するに至るなり。
生命いきあるうちに一度、ただ一度あいたしと思うにつけて、さきに聞きつる鄙歌ひなうたのあいにく耳に響き、かの百姓夫婦のむつまじく語れる面影は眼前めさきに浮かび
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
生命えのぢまとだな!」それが——心からフイと出た実感が思わず学生の胸をいた。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
石燈籠いしどうろうあま強大きようだいならざる地震ぢしん場合ばあひにもたふやすく、さうしてちかくにゐたものを壓死あつしせしめがちである。とく兒童じどう顛倒てんとうした石燈籠いしどうろうのために生命せつめいうしなつたれいすこぶおほい。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
処刑死をおそれし夢よ覚悟なくいまある生命ひとり独りいとしむ
遺愛集:02 遺愛集 (新字新仮名) / 島秋人(著)
かれ自分じぶん御米およね生命らいふを、毎年まいとし平凡へいぼん波瀾はらんのうちにおく以上いじやうに、面前まのあたりたいした希望きばうつてゐなかつた。かうしていそがしい大晦日おほみそかに、一人ひとりいへまもしづかさが、丁度ちやうどかれ平生へいぜい現實げんじつ代表だいへうしてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)