“地震”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぢしん30.8%
なゐ23.1%
じしん21.2%
ない13.5%
なえ5.8%
ないふ3.8%
ないふる1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たとへば相模平野さがみへいやおこ地震ぢしんおいては、其地方そのちほう北西方ほくせいほうおい氣壓きあつたかく、南東方なんとうほうおいてそれがひくいと其地方そのちほう地震ぢしん誘發ゆうはつされやすい。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
と、さそはれたかれも、ぐら/\と地震なゐふるはかなかに、一所いつしよんでるもののやうなおもひがして、をかしいばかり不安ふあんでならぬ。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おおきな地震じしんだ!」といって、あちらからおかあさんがけてきて、片手かたてによっちゃん、片手かたてにみいちゃんをだいてしました。
時計とよっちゃん (新字新仮名) / 小川未明(著)
「何んなりとも承りましょう、妙高山の硫黄のえる中へでも、地震ないの滝壺の渦巻く底へでも、飛込めとならきっと飛び込んでみせまする」
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
と、まるで地震なえの地鳴りの次々に聞えてくるように、京都じゅうを揺りかえしていたので、きょうの明け方からはもう全市に庶民の影は見えなかった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
下ろし置くおい地震ないふる夏野かな 蕪村
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
夜のの刻(午後十時)を過ぎた頃に、梢をゆする夜風がひとしきり烈しく吹いて通ったかと思うと、今まで黙っていた古塚が地震ないふるようにゆらゆらと揺るぎ出した。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)