“ないふ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナイフ
語句割合
小刀30.0%
地震20.0%
内府20.0%
洋刃10.0%
内大臣10.0%
洋刀10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
余は何時いつとも無く不審を起し目科とはも何者にやと疑いたり、もとより室と室、隣同士の事とて或は燐寸まっちを貸し或は小刀ないふを借るぐらいの交際つきあいは有り
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
地震ないふつて春の沢水あふれけり 青々
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
入道相國にふだうしやうこく非道ひだう擧動ふるまひ御恨おんうらみを含みて時のみだれを願はせ給ふ法住寺殿ほふぢゆうじでんゐんと、三代の無念を呑みてひたすら時運の熟すを待てる源氏の殘黨のみ、内府ないふ遠逝ゑんせいを喜べりとぞ聞えし。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
敵は髪を長く垂れた十五六の少年で、手にはきらめく洋刃ないふのようなものを振翳ふりかざしていた。薄闇で其形そのかたちくも見えぬが、人に似て人らしく無い。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
これと聞くや重太郎はにわかに顔色を変えた。彼は懐中ふところから秘蔵の洋刃ないふ把出とりだして、例の「千客万来」の行燈あんどうの火できった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
思ひ積りて熟〻つら/\世の無常を感じたる小松の内大臣ないふ重盛卿、先頃さきごろ思ふ旨ありて、熊野參籠の事ありしが、歸洛の後は一室に閉籠りて、猥りに人におもてを合はせ給はず
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
つくえりふれの白木作しらきづくりに白天竺しろてんぢくをかけて、勸工塲くわんこうばものゝ筆立ふでたてに晋唐小楷しんとうしようかいの、栗鼠毛りつそもうの、ペンも洋刀ないふも一ツにれて、くびけたかめ水入みづいれに、赤墨汁あかいんきびんがおしなら
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)