“能”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
48.2%
あた33.2%
のう7.4%
あと1.4%
よく1.4%
かな1.3%
1.0%
でき1.0%
0.9%
あたは0.6%
(他:29)3.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“能”を含む作品のジャンル比率
社会科学 > 風俗習慣・民俗学・民族学 > 伝説・民話[昔話]83.3%
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸67.7%
芸術・美術 > スポーツ・体育 > 戸外レクリエーション48.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
その内細君の御腹おなかが段々大きくなって来た。起居たちいに重苦しそうな呼息いきをし始めた。気分もく変化した。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「一体どういうんだろう、今の島田の実際の境遇っていうのは。姉にいても比田に訊いても、本当の所がく分らないが」
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
佳句かくを得て佳句をあたわざるをうらみてか、黒くゆるやかに引けるまゆの下より安からぬ眼の色が光る。
一夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
全くドームの中の鬼気きき人に迫る物凄ものすさまじさはドームへ入ったことのある者のみが、知りあたうところの実感だ。
空中墳墓 (新字新仮名) / 海野十三(著)
あなたは黒紋付を持っていますが、やはりのうをやるからその必要があるんでしょうと聞いたら、虚子が、ええそうですと答えた。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
年ばえ二十四、五歳、若いが、革足袋かわたびの先から髪の毛まで、一見して、のうもなく育って来た骨がらでないものを備えていた。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かれの任務は、時節のくるまで、世相を不安と頽廃たいはいとに、あとうかぎり、ただらせてしまうことにある。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ある種の嗜慾しよく以外は、貪りあとう飽和点を味い締められるが故にかえって恬淡てんたんになれた。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
阿豺あさい申すには、汝らよく心得よ、一本なれば折りやすし、数本集むれは折りがたし、皆々一致して国を固めよかしと。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
村「…益々御機嫌よく御暮おくら被成候なされそうろう御事おんこと蔭ながら御嬉おんうれしく存じあげ※」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それを今に復古して、実績をあげるには、なおいくたの困難と上下の協和とがなくてはかなわぬところで、真の御世泰平を仰ぐ日は
以前から彼の心のすみには“山林さんりん”があった。“後生の願い”もたぶんにあった。すべてかなわぬねがいであった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
くらひついてもらぬ惡魔あくまにお菓子くわしもらつたべてもいかとくだけがなさけない
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「とてもいんです。働かうと思つたら身體がいくつあつても足りません。皆さんにもどうぞ宜しく。」
羊羹 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
青年は車は何方どちらの方へ往くだろうと思って、見たかったがすっかり扉が締っているので見ることができなかった。
賈后と小吏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
まして𤢖やお杉や重太郎等の関係に至っては、尋常一様じんじょういちようの理屈を以て推断することはできまい。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
山崎ニハ虚空蔵コクウザウマシマス。ク尋ネ訊カセラレテ、ソノ日ハ田中ノ城ニ御泊オントマリ
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ゆんべ吹いた風は大津へ聞えて、大津はおんま(御馬か)つちのこは槍持ち、う槍持つて。……
三郷巷談 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
然れども久米は勝誇かちほこりたる為、忽ち心臓に異状を呈し、本郷ほんがうまで歩きて帰ることあたはず。
その頃の赤門生活 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
然れども吾人は其理由を聞かずんば其説に承服するあたはざるなり。
罪過論 (新字旧仮名) / 石橋忍月(著)
自然がわれ等に啓示する神の思想や愛を、労働のあらゆる刹那、十五分の休みに、冷たい水のやうに心地よくわれ等は飲み込むことがきる。
工場の窓より (新字旧仮名) / 葉山嘉樹(著)
あんな悪漢と、悪霊との巣窟に犯人を収容して、いかにして、その改善を期待することがきよう! 犯罪人とて、必ずしも悪人とは限らない。
「それがよう御在ございますよ。御身分のある方はつい人が目をつけて、何ののと噂をしたがるもんですからね。オヤもう十一時ですね。」とばばとなりの時計の鳴る音を聞きつけ、箪笥の上の八角時計を見上げ、
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
わたしネ、梅子さん、貴嬢あなたの独身主義には、しんから同情を持つてるんですよ——貴嬢の家庭の御事情は私もようく存じて居るんですからネ——けれど私、梅子さん、怒りなすつちやいやよ、日常いつもさうおもふんですの
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「なんなりと、仰せおかれたがよろしゅうござる。この高氏にかのうことなら、いかようにも取り計ろうて進ぜますが」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——その他、いちいちは申しあげぬ。すべての事は、きょうの夜明けに、大七から越前守御父子へ申し告げてやった……。そして、ここに自分の心の底をのべて、恩師の御息女におわびすることもかのうた。本懐ほんかいです。では、萩乃、忠義をつくせよ、この熊楠の御手伝いは一時、そちの奉公は末が長い。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は魂の深い性質の内には、自分の自由にならない、ある公けなもの、ある普遍なもの、自己意識を越えてはたらく堂々たる力があるような気がする。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
私はドストエフスキーなどを読むときに、いつも彼が正直羞恥、信ずる心、容れるはたらきなどを問題として、インテレッシイレンしているのに、深く感動されます。
青春の息の痕 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
御船ノ儀ハ幾重ニモ御断申候おことわりもうしそろ、明朝ハ爰元船ニテ向島ヘ渡候事、少シモ支無御座候さしつかえなくござそろよき時分参可申候間まいりもうすべくそろあいだ
巌流島 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
又我親里のよきことを誇てほめ語るべからず。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
コンスタアブルは湿気の状を描き得たれども暴風の狂猛を捉ふる事あたわず、然るに北斎にあつては風勢ふうせいのいかに水を泡立あわたたせ樹木を傾倒しまた人馬を驚かすかを知れり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
子供を引き立てくだされなど、いい加減に述べて、引き出しをいて、たちまち彼奴かやつの眼前へ打ちかえすと
そういえばハア困るべえじゃアねえか、行くなアとはいわねえが、出れば泊りがけの事も有るし、けえらねえ事も有るから、それでわしが案じるからいうので、行くなアとはいわねえ、行ってもいゝから早くけえってうというのだ
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
仲々うまたくんだと思いましたが老人を殺せば倉子の亭主は疑いを受けて亡き者に成り其上老人の財産は倉子にころがこんで倉子は私しの妻に成ると云う趣向ですから石一個ひとつで鳥二羽を殺す様な者でした
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
そなた艶麗あてやかさにはたいでか、その蒼白あをじろ旗影はたかげはなうて旗章はたじるしあざやこのくちびる
ロミオは汝等おぬしらをば寢室ねまへの通路かよひぢにせうとおおもやったに、わし志望おもひげいで、處女をとめのまゝでるのぢゃ。
『……甘いこと云うな。ふくをば喰いらんような奴は、博多の町では育ち能らんぞ。今から慣らしておかにゃ、詰まらんぞ。中毒あたって死ぬなら今のうちじゃないか』
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ヨブは幾千年前アラビヤの曠野にこの星を仰ぎ見て、神のちからと愛とをおもったのである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
ここにその総てを記すことはし得ぬところであるが、各島々に渉り特に変態と思うものだけを摘録する。
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)
現今ミヅシ(かがのと)、メドチ(南部)、ミンツチ(蝦夷)など呼ぶは河童なれど、最上川と佐渡の水蛇く人を殺すといえば(『善庵随筆』)、支那の蛟同様水の主たる蛇が人に化けて兇行するものをもとミヅチと呼びしが
閑静なる一間ひとましとならばお辰住居すまいたる家なおよからん、畳さえ敷けば細工部屋にして精々せいぜい一ト月位すまうには不足なかるべし、ナニ話に来るは謝絶ことわると云わるゝか
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
将軍尚寵しょうちょうは、性行淑均しゅっきん軍事に暁暢ぎょうちょうし、昔日せきじつに試用せられ、先帝これをよしとのたまえり。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一、われら事、たゞ今まで、奉公人と申し候てをり候ところは、一か所もこれなく、年まかり寄り、その上、近年病者になり候へば、何の望みもござなく候、もし逗留仰せつけられ候はゞ、自然、御出馬の時、相応の武具をも持たせ参り、乗替へ馬の一疋も、ひかせ参り候やうに有之これあり候はゞ、よろしく御座候。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
劉璋リュウショウノ暗弱ヲ以テシテモ守ルニ足レリ。今、イクサヲ挙ゲテ遠征シ転運万里、全功ヲ収メント欲シ、呉ツトイエドモソノヲ定ムルコトアタワザラン。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
軽騎ケイキツテハント欲スレバ
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)