“能”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よ48.6%
あた32.1%
のう7.0%
よく2.5%
い1.3%
かな1.2%
あと1.2%
でき0.8%
ヨ0.7%
で0.6%
よう0.5%
あたは0.5%
よき0.4%
はたら0.3%
よか0.2%
いゝ0.2%
よし0.2%
かの0.2%
ちから0.2%
え0.1%
よい0.1%
あたわ0.1%
いい0.1%
うま0.1%
き0.1%
な0.1%
のと0.1%
よろ0.1%
アタ0.1%
モ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
予は信ず、人の衷心、聖の聖なる裡(うち)に、神性ありて、これのみ能(よ)く宇宙間に秘める神霊を認識し、これを悟覚するを得るものなりと。
我が教育の欠陥 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
富貴も淫(いん)する能(あた)わずといったようなところがあった。私の父も、また兄も、洋服は北さんに作ってもらう事にきめていたようである。
帰去来 (新字新仮名) / 太宰治(著)
能(のう)の狂言などを見ますと、室町時代・戦国時代頃の大名・侍が、いかに威張って、しかもいかに馬鹿なものが多かったかが知られます。
妻(つま)をおさいといひ、俳名を翠仙(すゐせん)といふ、夫婦ともに俳諧を能(よく)し文雅(ぶんが)を好(このめ)り。此柏筵(はくえん)が日記のやうに書残(かきのこ)したる老(おい)の楽(たのしみ)といふ随筆(ずゐひつ)あり。
助「湯河原は打撲(うちみ)と金瘡(きりきず)には能(い)いというから、緩(ゆっく)り湯治をなさるが宜(い)い、就(つい)てはこの仏壇の作料を上げましょう、幾許(いくら)あげたらよいね」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
(妻としてなら、死に際(ぎわ)に、一目の別れを許して下さるかも知れぬ。……もしそれが能(かな)わぬ時は、せめて、死骸をここへ戴いて帰って来ましょう)
夏虫行燈 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
学べば大した過(あやま)ちはなかろうとおっしゃいました、孔夫子の聖を以てすらが、それでございます、凡人の能(あと)うところではござりませぬ
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
母に死別(しにわか)れて間のない、傷みやすい蕗子の心を波立たせたくない。能(でき)ることなら何も知らせずに、このまま土地を離れてしまいたい。
流転 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
能(ヨ)ク八石ヲ載(ノ)セテ、一人ニテ推(オ)スヲ得ベシ。前ハ牛頭ノ如シ。マタ、大車アリ、四人ヲ用イテ、十石ヲ推載ス。蓋(ケダ)シ木牛流馬ニ倣(ナラ)エルモノカ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自然がわれ等に啓示する神の思想や愛を、労働のあらゆる刹那、十五分の休みに、冷たい水のやうに心地よくわれ等は飲み込むことが能(で)きる。
工場の窓より (新字旧仮名) / 葉山嘉樹(著)
して行(ゆく)方(はう)が餘程(よつぽど)能(よう)御座いますアノ久兵衞さんが何時(いつ)もと違つて藤助さんの所へ行(ゆく)時(とき)には莞爾々々(にこ/\)して饅頭(まんぢう)だの羊羹(やうかん)だの又錢だのと種々(いろ/\)な物を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
素(もと)より他を論議するのついでに此言(このこと)を附加せしものなれば、二氏も冗長をさけて其理由を言はざりしものならん。然れども吾人は其理由を聞かずんば其説に承服する能(あたは)ざるなり。
罪過論 (新字旧仮名) / 石橋忍月(著)
合て見れば我等が謀計(はかりごと)の當(あた)りしなり今にては見らるゝ通り相應(さうおう)に身上(しんじやう)も仕上たれば貴樣が今度遣ひし二人の路用金位(ろようきんぐらゐ)は損をば懸(かけ)ぬ能(よき)江戸土産(みやげ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
私は魂の深い性質の内には、自分の自由にならない、ある公けなもの、ある普遍なもの、自己意識を越えて能(はたら)く堂々たる力があるような気がする。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
助けられしは嬉(うれ)しく思ひしが是また同じく勾引(かどはかし)か盜人(どろばう)にてあるべし如何して能(よか)らんやと薄氣味惡(うすきみわる)く胡亂々々(うろ/\)するを見て半四郎は是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
寛(ゆる)すなとは此ことなりと空嘯(そらうそぶ)いて居たりけるお文は切齒(はがみ)をなしヱヽ忌々(いま/\)しい段右衞門未々(まだ/\)其後も慈恩寺村にて能(いゝ)張半(ちやうはん)が出來たと云つて夫(をつと)三五郎を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
将軍尚寵(しょうちょう)は、性行淑均(しゅっきん)軍事に暁暢(ぎょうちょう)し、昔日(せきじつ)に試用せられ、先帝これを能(よし)とのたまえり。これを以て衆議、寵(ちょう)をあげて督となせり。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なんなりと、仰せおかれたがよろしゅうござる。この高氏に能(かの)うことなら、いかようにも取り計ろうて進ぜますが」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日本は刺繍(ししゅう)に、漆器に、陶器にあれほど優れた模様を有っていた国である。それも五十年と溯(さかのぼ)れば沢山である。だがこの間に日本人は模様への能(ちから)を速かに失ってしまった。
地方の民芸 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
ロミオは汝等(おぬしら)をば寢室(ねま)への通路(かよひぢ)にせうとお思(おも)やったに、予(わし)は志望(おもひ)を能(え)い遂(と)げいで、處女(をとめ)のまゝで世(よ)を去(さ)るのぢゃ。さ、綱(つな)よ。さ、乳母(うば)よ。これから婚禮(こんれい)の床(とこ)へ往(ゆ)かう。
致すは爰(こゝ)のこと林藏は能(よい)歳(とし)を仕(し)て殊(こと)の外(ほか)女好(ずき)夫故大方然樣(さやう)な一件(けん)でも御座りませうが主有者(ぬしあるもの)に手を出すの密夫(まをとこ)などは致ませんが只々(たゞ/\)錢(ぜに)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
コンスタアブルは湿気の状を描き得たれども暴風の狂猛を捉ふる事能(あたわ)ず、然るに北斎にあつては風勢(ふうせい)のいかに水を泡立(あわた)たせ樹木を傾倒しまた人馬を驚かすかを知れり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
能(いい)加減に述べて、引き出しを抽(ひ)いて、たちまち彼奴(かやつ)の眼前へ打ち覆(かえ)すと、無数の小銭が八方へ転がり走る。
仲々能(うま)く計(たくん)だと思いましたが老人を殺せば倉子の亭主は疑いを受けて亡き者に成り其上老人の財産は倉子に転(ころが)り込(こん)で倉子は私しの妻に成ると云う趣向ですから石一個(ひとつ)で鳥二羽を殺す様な者でした
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
『……甘いこと云うな。鰒(ふく)をば喰い能(き)らんような奴は、博多の町では育ち能らんぞ。今から慣らしておかにゃ、詰まらんぞ。中毒(あた)って死ぬなら今の中(うち)じゃないか』
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ここにその総てを記すことは能(な)し得ぬところであるが、各島々に渉り特に変態と思うものだけを摘録する。
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)
現今ミヅシ(加(かが)能(のと))、メドチ(南部)、ミンツチ(蝦夷)など呼ぶは河童なれど、最上川と佐渡の水蛇能(よ)く人を殺すといえば(『善庵随筆』)
ひかせ参り候やうに有之(これあり)候はゞ、能(よろ)しく御座候。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
劉璋(リュウショウ)ノ暗弱ヲ以テシテモ守ルニ足レリ。今、師(イクサ)ヲ挙ゲテ遠征シ転運万里、全功ヲ収メント欲シ、呉起(タ)ツトイエドモソノ規(キ)ヲ定ムルコト能(アタ)ワザラン。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
軽騎(ケイキ)ヲ能(モ)ツテ逐(オ)ハント欲スレバ
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)