“能”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
48.3%
あた32.6%
のう7.2%
よく1.9%
かな1.3%
あと1.3%
1.2%
でき0.9%
0.8%
0.7%
あたは0.6%
よう0.5%
よき0.5%
はたら0.3%
かの0.2%
ちから0.2%
よか0.2%
0.1%
あたわ0.1%
いい0.1%
いゝ0.1%
うま0.1%
0.1%
0.1%
のと0.1%
よし0.1%
よろ0.1%
アタ0.1%
0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「はッはッ、僕は大に君と説がちがう。君は小説をく知らんから一と口に戯作と言消して了うが、小説は科学と共に併行して人生の運命を……」
貧書生 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
「箱崎は焼けなかつたさうですね。うございましたね。わたしは錦糸町でしたからね。生命いのちからがら、何一ツ持ち出せなかつたんですよ。」
買出し (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
然れども僕は先生の言を少しも解することあたはざりし故、唯かみなりに打たれたるおしの如く瞠目だうもくして先生の顔を見守り居たり。
その頃の赤門生活 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
今日の金港堂は強弩きょうどすえ魯縞ろこう穿うがあたわざる感があるが、当時は対抗するものがない大書肆だいしょしであった。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
なにおおきくうなずくと、いまがた坊主ぼうずがおこして炭火すみびを、十のうから火鉢ひばちにかけて
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「ご執権を暗愚にして、今日のやくを招いたのも、多年、遊宴のお取巻きばかりをのうとしていた、きさまらのなせるわざだわ。この、うじ虫めら!」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一 みこかんなぎなどの事に迷て神仏を汚し近付ちかづきみだりいのるべからず。只人間の勤をよくする時は祷らず迚も神仏は守り給ふべし。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
阿豺あさい申すには、汝らよく心得よ、一本なれば折りやすし、数本集むれは折りがたし、皆々一致して国を固めよかしと。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
それもかなはぬなら、チッバルトがてゐやる薄昏うすぐらべうなか婚禮こんれいとこまうけてくだされ。
(妻としてなら、死にぎわに、一目の別れを許して下さるかも知れぬ。……もしそれがかなわぬ時は、せめて、死骸をここへ戴いて帰って来ましょう)
夏虫行燈 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また自ら進んで適意の刺戟を求めあとうだけの活力を這裏しゃりに消耗して快を取る手段との二つに帰着してしまうよう私は考えているのであります。
現代日本の開化 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その時は焦ってはいかぬ、常時における若干の利益は得意よりの預り物と考えて、力のあとう限り辛抱し、預金の返済をするつもりで勉強することが必要である。
加減かげんひと馬鹿ばかにしろ、だまつてればことにして惡口雜言あくこうざうごんなんこと
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
助「湯河原は打撲うちみ金瘡きりきずにはいというから、ゆっくり湯治をなさるがい、ついてはこの仏壇の作料を上げましょう、幾許いくらあげたらよいね」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あれが悉皆すっかり判ればほど面白かろうと思うのですが、うでしょう、あなたには……。読んで下さることはできますまいか。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
青年は車は何方どちらの方へ往くだろうと思って、見たかったがすっかり扉が締っているので見ることができなかった。
賈后と小吏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
蜀中ニ小車アリ。ク八石ヲセテ、一人ニテスヲ得ベシ。前ハ牛頭ノ如シ。マタ、大車アリ、四人ヲ用イテ、十石ヲ推載ス。ケダシ木牛流馬ニナラエルモノカ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ゆんべ吹いた風は大津へ聞えて、大津はおんま(御馬か)つちのこは槍持ち、う槍持つて。……
三郷巷談 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
あんな悪漢と、悪霊との巣窟に犯人を収容して、いかにして、その改善を期待することがきよう! 犯罪人とて、必ずしも悪人とは限らない。
巡査も頬に打撲傷を受けながら、なおも二三げん進んで行くと、天井は少しく高くなって、初めて真直まっすぐに立つことがきた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
然れども久米は勝誇かちほこりたる為、忽ち心臓に異状を呈し、本郷ほんがうまで歩きて帰ることあたはず。
その頃の赤門生活 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
随てはやてか、随てつなみか、——此時感情の海と思想の空とは、恰も雲走り、潮うづまくのありさまを制するあたはずして、百千ももちの巌はその一箇をだも動かすべからず、はた寸毫も犯すべからざるがごとし。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
「それがよう御在ございますよ。御身分のある方はつい人が目をつけて、何ののと噂をしたがるもんですからね。オヤもう十一時ですね。」とばばとなりの時計の鳴る音を聞きつけ、箪笥の上の八角時計を見上げ、
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
わたしネ、梅子さん、貴嬢あなたの独身主義には、しんから同情を持つてるんですよ——貴嬢の家庭の御事情は私もようく存じて居るんですからネ——けれど私、梅子さん、怒りなすつちやいやよ、日常いつもさうおもふんですの
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
御船ノ儀ハ幾重ニモ御断申候おことわりもうしそろ、明朝ハ爰元船ニテ向島ヘ渡候事、少シモ支無御座候さしつかえなくござそろよき時分参可申候間まいりもうすべくそろあいだ
巌流島 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
又我親里のよきことを誇てほめ語るべからず。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
私は魂の深い性質の内には、自分の自由にならない、ある公けなもの、ある普遍なもの、自己意識を越えてはたらく堂々たる力があるような気がする。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
私は、魂の深い性質の内には、自分の自由にならない、或る公けなもの、或る普遍なもの、自己意識を越えてはたらく堂々たる力があるやうな気がする。
善くならうとする祈り (新字旧仮名) / 倉田百三(著)
「なんなりと、仰せおかれたがよろしゅうござる。この高氏にかのうことなら、いかようにも取り計ろうて進ぜますが」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——その他、いちいちは申しあげぬ。すべての事は、きょうの夜明けに、大七から越前守御父子へ申し告げてやった……。そして、ここに自分の心の底をのべて、恩師の御息女におわびすることもかのうた。本懐ほんかいです。では、萩乃、忠義をつくせよ、この熊楠の御手伝いは一時、そちの奉公は末が長い。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ヨブは幾千年前アラビヤの曠野にこの星を仰ぎ見て、神のちからと愛とをおもったのである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
だがこの間に日本人は模様へのちからを速かに失ってしまった。
地方の民芸 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
閑静なる一間ひとましとならばお辰住居すまいたる家なおよからん、畳さえ敷けば細工部屋にして精々せいぜい一ト月位すまうには不足なかるべし、ナニ話に来るは謝絶ことわると云わるゝか
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
然いふ譯なら此事は秒時しばらく吾儕にお任せなさい彼近所へゆき夫とはなく病が有かあらざるかを聞定て來て參ますから成程是は大人おとなより幼稚こどもはうが遠慮がなくて聞には至極しごくよからうから何分頼と管伴ばんたうに云はれて心得打點頭うちうなづきませたる和吉は其儘に立出音羽へ至しが何處いづことはんと思案にくれまづ大藤が住居なる路次へ思はず入にけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そなた艶麗あてやかさにはたいでか、その蒼白あをじろ旗影はたかげはなうて旗章はたじるしあざやこのくちびる
ロミオは汝等おぬしらをば寢室ねまへの通路かよひぢにせうとおおもやったに、わし志望おもひげいで、處女をとめのまゝでるのぢゃ。
コンスタアブルは湿気の状を描き得たれども暴風の狂猛を捉ふる事あたわず、然るに北斎にあつては風勢ふうせいのいかに水を泡立あわたたせ樹木を傾倒しまた人馬を驚かすかを知れり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
子供を引き立てくだされなど、いい加減に述べて、引き出しをいて、たちまち彼奴かやつの眼前へ打ちかえすと
そういえばハア困るべえじゃアねえか、行くなアとはいわねえが、出れば泊りがけの事も有るし、けえらねえ事も有るから、それでわしが案じるからいうので、行くなアとはいわねえ、行ってもいゝから早くけえってうというのだ
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
仲々うまたくんだと思いましたが老人を殺せば倉子の亭主は疑いを受けて亡き者に成り其上老人の財産は倉子にころがこんで倉子は私しの妻に成ると云う趣向ですから石一個ひとつで鳥二羽を殺す様な者でした
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
『……甘いこと云うな。ふくをば喰いらんような奴は、博多の町では育ち能らんぞ。今から慣らしておかにゃ、詰まらんぞ。中毒あたって死ぬなら今のうちじゃないか』
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ここにその総てを記すことはし得ぬところであるが、各島々に渉り特に変態と思うものだけを摘録する。
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)
現今ミヅシ(かがのと)、メドチ(南部)、ミンツチ(蝦夷)など呼ぶは河童なれど、最上川と佐渡の水蛇く人を殺すといえば(『善庵随筆』)、支那の蛟同様水の主たる蛇が人に化けて兇行するものをもとミヅチと呼びしが
将軍尚寵しょうちょうは、性行淑均しゅっきん軍事に暁暢ぎょうちょうし、昔日せきじつに試用せられ、先帝これをよしとのたまえり。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一、われら事、たゞ今まで、奉公人と申し候てをり候ところは、一か所もこれなく、年まかり寄り、その上、近年病者になり候へば、何の望みもござなく候、もし逗留仰せつけられ候はゞ、自然、御出馬の時、相応の武具をも持たせ参り、乗替へ馬の一疋も、ひかせ参り候やうに有之これあり候はゞ、よろしく御座候。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
劉璋リュウショウノ暗弱ヲ以テシテモ守ルニ足レリ。今、イクサヲ挙ゲテ遠征シ転運万里、全功ヲ収メント欲シ、呉ツトイエドモソノヲ定ムルコトアタワザラン。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
軽騎ケイキツテハント欲スレバ
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)