“よう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヨウ
語句割合
19.9%
18.8%
16.4%
14.9%
4.6%
3.2%
2.7%
2.5%
1.5%
1.5%
1.0%
0.8%
0.8%
0.8%
0.8%
夜討0.7%
0.7%
0.5%
0.5%
0.5%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.2%
全快0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
状態0.2%
0.2%
用事0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
要事0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
などと、いつも悪体あくたいをつくのです。母親ははおやさえ、しまいには、ああこんなならうまれないほうがよっぽどしあわせだったとおもようになりました。
宗助そうすけにも御米およねにもおもけないほどたまきやくなので、二人ふたりともなにようがあつての訪問はうもんだらうとすゐしたが、はたして小六ころくくわんするけんであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
と、甘く見た華雄軍は、そのようする洛陽の精兵を挙げて、孫堅の一陣を踏みちらし、勢いに乗って汜水関しすいかんの守りを出たものであった。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
うわさには、花隈はなくまから兵庫の浜へ出て、船をひろい、備後びんご尾道おのみちへ落ちて行ったとあるが——ようとしてしばらく所在が知れなかった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかしその親類の人には、ようさんという彼とおない年位な男に二、三遍会ったぎりで、ほかのものに顔を合せた記憶はまるでなかった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼は読み書きの好きな和助のために座右の銘ともなるべき格言を選び、心をこめた数よう短冊たんざくを書き、それを紙に包んで初旅のはなむけともした。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
金環蝕が五月八日であるから、九日の午前一時に生れた俵士はいんが終ってように移ろうとするとき、人生の第一歩をみだしたわけである。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
と怖々出て往ったが慌てゝおりますから、火打を出してカチ/\うちつけようやく灯火を点けてまいり、座敷の燭台へ移しました。
昔から懼れられた、肺炎やようちようの如き腫物は、黴を原料として製造せらるゝペニシリンにより、易く治療さるゝに至つたのは素人を驚かした。
そのうち他の二句は皆田を打つとあるに去来ばかりのは畑打つとあり、あるいはこの句などがようを作りたるにやあらん。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
不思議なほど濃紫こむらさき晴上はれあがった大和の空、晩春四月の薄紅うすべにの華やかな絵のような太陽は、さながら陽気にふるえる様に暖かく黄味きみ光線ひかり注落そそぎおとす。
菜の花物語 (新字新仮名) / 児玉花外(著)
それらの人間はみなようという姓を名乗っている。今日、蜀の西南地方で楊姓を呼ばれている者は、大抵その妖物の子孫であると伝えられている。
またこの物語を読みて感ずる処は、事の奇と、もののようなるのみにあらず。その土地の光景、風俗、草木の色などを不言の間に聞き得る事なり。
遠野の奇聞 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
う申したらさぞお驚きでございましょう、誰も知った者はありません、病死の積りで葬って仕舞ったが、人は知らずとも此の新吉とお賤の心にはようく知って居りまする
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
保の家には長女福が一月三十日に生れ、二月十七日にようした。また七月十一日に長男三吉が三歳にして歿した。感応寺の墓に刻してある智運童子ちうんどうじはこの三吉である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「ははあ、こりゃ、明兵みんぺい夜討ようちをかけるのを、こいつ、さとったのだな、りこうなやつだ。よし、殿とのに申しあげよう」
三両清兵衛と名馬朝月 (新字新仮名) / 安藤盛(著)
れがめに大邊たいへん危險きけんるとのことですが、わたくし田舍いなかりまする時分じぶんこれれについ實見じつけんしたことりますから、れをばまうようぞんじます、れは二さいばかりの子供こども
子曰く、ようや南面せしむべしと。仲弓、子桑伯子を問う。子曰く、可なり、簡なりと。仲弓曰く、けいに居りて簡を行い、以て其の民に臨まば、亦可ならずや。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
めいつ! ようつ! ずうつ! もうつ! なあつ! やあつ! ごうのつ! お!」とみんなが答えた。
鐘塔の悪魔 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
そして、家の中での人ぶつ撮影さつえいは、いふまでもなく日よう日には可成かなおもいそれの鞄をかついで郊外こうぐわい撮影さつえいに行く。
お熊もきようがりて「其の方がよう御座んす、どうせ、貴所あなた家内うちの人も同様でいらつしやるんですから」と言ふを「成程、其れが西洋式でがすかナ」と利八も笑ふ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
『襄元新語』に曰く、正朝に、県官、羊を殺してその頭を門に懸け、また鶏を磔してこれにう。俗説以て厲気れいきようすとす。元以て河南の伏君に問う、伏君曰く、これ土気上升じょうしょうし、草木萌動ぼうどうす。
頑民がんみんは殺し尽すべし、遺老は寿命が来れば死ぬ。辮子はもはやとどめ得た。こうよう(長髪賊の領袖りょうしゅう)がまたもや騒ぎ出した。わたしの祖母がかつて語った。その時の人民ほどつらいものはない。
頭髪の故事 (新字新仮名) / 魯迅(著)
「ばけつ持っておで」井戸替えの職人の親方はそう云って、ずらりと顔を並べている子供達の中で、特におようをめざして、それ等のさかなの中の小さい幾つかを呉れた。
蝙蝠 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
父の兄弟に吉田大助あり、即ち松陰の養父なり。彼れ剛正にしてつとに大志あり。経史を精研し、一家言を為さんと欲す。ようを病み、自から起たざるを知り、異薬をしりぞけ、特に従容しょうようとして死す。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
今其源頭に立って覗いて見ても、ようとして大洞川の名に背かないことが頷かれる。
秩父の奥山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
「ほとんど腐肉ふにくようきたす」
鯉魚 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
今は身のあだようも無き二つのかいと曳きぬらむ。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
よう無きゆう逸気はやりぎは、たゞいち早く悔いぬらむ。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
アトは丸山にて貴様の狃除なじみをば喜ばしょうと思うに、要らん事に全快ようなったりして俺達をば非道ひどい眼に合わせる。捕らぬ狸の皮算用。夜中三天のコッケコーコーたあ貴様ぬしが事タイ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
黎元れいぐわん撫育むいくすることやや年歳としを経たり。風化ふうくわなほようして、囹圄れいごいまむなしからず。通旦よもすがらしんを忘れて憂労いうらうここり。頃者このごろてんしきりあらはし、地しばしば震動す。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
やがて、此が知れると、月余げつよさと小路こうじに油を買つた、其のあぶらようして、しかしてあたいいやしきあやしんだ人々が、いや、驚くまい事か、塩よ、楊枝ようじよと大騒動おおそうどう
雨ばけ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
船「ナニまだ今の内はようごぜへますが、雪の降る晩なんざア実に泣くやうでごぜへますぜ。」
町中の月 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
通にはそれを「ぎよつとした」と形ようするがその言葉があらはす程シヨツクのはげしいものではなく、何か日頃はおくのほうにしまつてあつて
坂道 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
その一の開門口かいもんこうというのは女で金儲けすることだ。よそから売りに来た女を買ってその中の上玉は長三とかよう二とか、即ち芸妓にするが、悪玉は淫売とする。
ようより芝居寄席よせに至るをこのみ、また最も浄瑠璃じょうるりたしなめり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
またようむしの事語りていわく、博士なにがしは或るとき見に来しが何のしいだしたることもなかりき、かかることはところの医こそく知りたれ。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
土耳古トルコ使しくわん佛蘭士フランス使くわん武官くわん以下西よう人の住宅じうたく非常ひぜうに多い外になかなかとく色のあるじう人を持つてゐる。
風波に掀翻きんぽんせらるる汽船の、やがて千尋ちひろの底に汨没こつぼつせんずる危急に際して、蒸気機関はなおよう々たる穏波をると異ならざる精神をもって、その職をくすがごとく、従容しょうようとして手綱を操り
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
全土の戦雲今やたけなわの折に、この大将星がようとして麦城ばくじょうの草に落命するのを境として、三国の大戦史は、これまでを前三国志と呼ぶべく、これから先を後三国志といってもよかろうと思う。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私が初花はつはなという吉原の花魁おいらんと近づきになったのも、やはり好奇心のためでした。ところが段々馴染んで行くと、好奇心をとおり越して、一種異ような状態に陥りました。
遺伝 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
それでも四五日何事もなく経過すると、やっと解放されたような気がしてほっと安心します。こんな状態ようですから、先生、どうも放抛うっちゃっておけないんです。
誰? (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
「わたくしの夫は、劉孔才こうさいの次男で、名はようあざな仲璋ちゅうしょうと申しました」と、女は答えた。「さきごろ罪があって遠方へ流されまして、それぎり戻って参りません」
用事ようのある者は、皆な、それぞれ忙しそうにしている時分に、日の射している中を、昨夜に変る、今朝の此の姿は、色男の器量を瞬く間に下げて了ったようで、音も響も耳に入らず
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
それはそのわたくしが懇意にいたします近辺に医者がございまして、その医者がどうも其の薬を……薬は一体毒なもので、ようちょう根太ねぶと腫物はれもののようなものにけます、膏薬吸出しのようなものは
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
のつからためたるかことし 其気色よう然として 美人の顔を粧ふ ちはや振神のむかし 大山すみのなせるわさにや 造化の天工 いつれの人か筆をふるひ詞を盡さむ
稈は円柱形を成して数多の節(すなわちよう)あり、節と節との間を節間といい、その内部は常に多くは中空なり。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
此の……県に成上なりあがりの豪族、色好いろごのみの男爵で、面構つらがまえ風采ふうつき巨頭公あたまでっかちようたのが、劇興行しばいこうぎょうのはじめからに手を貸さないで紫玉を贔屓ひいきした、既に昨夜ゆうべ或処あるところ一所いっしょに成る約束があつた。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
席開せきびらきといふので、わたくしもおまねきにあづかつたが、其時そのとき是非ぜひ伊豆屋いづやさんなんぞと一しよに、参席あがつもりでございましたが、残念ざんねんな事には退引のつぴきならぬ要事ようがあつて、到頭たうとう参席あがりませぬでしたが……。
晏子こたえて「おおせの通りで御座ります。近来はようの価がたかく、の価がやすくなりましたように存じまする」と申上げた。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
東上州は東京湾の中等潮位からわずかに五十米の高さを有するに過ぎない平野ではあるが、試に路傍に立って南方武蔵野の平原に眼を放つと、低い地平線上にはようとして展望を遮ぎる何物もない。
奥秩父の山旅日記 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
一番はじめのおようさん(父の妹)は、ヴァイオリンをやったりして一番風情のこまやかな人でしたが、二人の子をおいて死に、二度目のお菊さんは六人ほど子をおいて死に、三人目のひとは