“薄紅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うすくれない34.4%
うすべに24.4%
うすあか20.0%
うすくれなゐ18.9%
うすあこ1.1%
ときいろ1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、するすると寄った、姿が崩れて、ハタと両手を畳につくと、麻のかおりがはっとして、肩に萌黄もえぎの姿つめたく、薄紅うすくれないが布目を透いて
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
掃除さうぢんだひやりとした、東向ひがしむき縁側えんがはると、むかやしきさくらたまあらつたやうにえて、やほんのりと薄紅うすべにがさしてる。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
女は薄紅うすあかくなった頬を上げて、ほそい手を額の前にかざしながら、不思議そうにまばたきをした。この女とこの文鳥とはおそらく同じ心持だろう。
文鳥 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
かごける、と飜然ひらりた、が、これ純白じゆんぱくゆきごときが、うれしさに、さつ揚羽あげはの、羽裏はうらいろあはに、くち珊瑚さんご薄紅うすくれなゐ
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
紅茸べにたけと言うだあね、薄紅うすあこうて、白うて、うつくしい綺麗な婦人おんなよ。あれ、知らっしゃんねえがな、この位な事をや。」
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
薄紅ときいろ撫子なでしこと、藤紫ふじむらさき小菊こぎくかすかいろめく、友染いうぜんそつ辿たどると、掻上かきあげた黒髪くろかみ毛筋けすぢいて、ちらりと耳朶みゝたぼと、さうして白々しろ/″\とある頸脚えりあしが、すつとて、薄化粧うすげしやうした、きめのこまかなのさへ
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)