“撫子”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
なでしこ95.4%
とこなつ3.4%
カーネーション1.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“撫子”を含む作品のジャンル比率
歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本4.6%
文学 > 日本文学 > 戯曲2.0%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行1.6%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
あの利口さうな女の童は、撫子なでしこがさねの薄物のあこめに、色の濃い袴を引きながら、丁度こちらへ歩いて来る。
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
昔の思われる花橘はなたちばな撫子なでしこ薔薇そうび木丹くたになどの草木を植えた中に春秋のものも配してあった。
源氏物語:21 乙女 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「貴方、その欄干にかかりました真蒼まっさおな波の中に、あの撫子とこなつの花が一束流れますような、薄い紅色の影の映ったのを、もしか、御覧なさりはしませんか。」
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
博士 存じております。竜胆りんどう撫子とこなつでございます。新夫人にいおくさまの、お心が通いまして、折からの霜に、一際色がえました。若様と奥様の血のおもかげでございます。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そのうちに、一枚の菩提樹リンデンの葉チューリップの上に落つるを見、更に歩むうち、今度は広々とした池に出会いて、そのほとりに咲く撫子カーネーションを見るに、みな垂れ下がるほどおおいなるはなびらを持てり。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それから、撫子カーネーションの垂れ下がるほどおおいなるはなびら——というところは、第一、撫子カーネーションには肉化インカーネーションの意味もあり、また、巨きな瓣を取り去ろうとするがなし得ない——というところは、その肉化した瓣が、膨れるのをおそれていたからなんです。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)