“撫子”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
なでしこ96.4%
とこなつ2.4%
カーネーション1.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“撫子”を含む作品のジャンル比率
歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本4.7%
文学 > 日本文学 > 戯曲1.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.6%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
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南岸は崖になつてゐるが、北の岸は低く河原になつて、楊柳やなぎが密生してゐる。水近い礫の間には可憐な撫子なでしこが處々に咲いた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
さては遠きに倦みたる眼を伏せて、羊腸やうちやうたる山路の草かげに嫋々なよ/\と靡ける撫子なでしこの花を憐れむも興あるべし。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
博士 存じております。竜胆りんどう撫子とこなつでございます。新夫人にいおくさまの、お心が通いまして、折からの霜に、一際色がえました。若様と奥様の血のおもかげでございます。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
白衣びやくえかすかに、撫子とこなつ小菊こぎくの、藤紫地ふじむらさきぢ裾模様すそもやう小袖こそでを、亡体ばうたいけた、のまゝの、……友染いうぜんよ。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そのうちに、一枚の菩提樹リンデンの葉チューリップの上に落つるを見、更に歩むうち、今度は広々とした池に出会いて、そのほとりに咲く撫子カーネーションを見るに、みな垂れ下がるほどおおいなるはなびらを持てり。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それから、撫子カーネーションの垂れ下がるほどおおいなるはなびら――というところは、第一、撫子カーネーションには肉化インカーネーションの意味もあり、また、巨きな瓣を取り去ろうとするがなし得ない――というところは、その肉化した瓣が、膨れるのをおそれていたからなんです。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)